『機動戦士ガンダムSEED』、『ツバサ・クロニクル』、『空の境界』、『黒執事』・・・、数多くの作品に楽曲を提供する作曲家梶浦由記さんは、大ヒットメーカーとしてアニメファンにはよく知られた存在だ。 その梶浦由紀さんの楽曲を全面的使用したテレビ番組が、4月1日よりNHK総合で始まる。この番組は、NHK大阪放送局が制作する『その時歴史が動いた』の後継番組『歴史秘話ヒストリア』である。毎週水曜日22時から45分間のシリーズとなる。 番組は歴史上の人物の人生を、人間ドラマとして取り上げるもの。第1回は北条政子と源頼朝の夫婦、第2回は上杉謙信がテーマとなる。 梶浦さんの音楽は、このドラマ全編にわたり流れる。番組テーマ曲だけでなく、メインモチーフとなる曲をすべて今回の新番組「歴史秘話ヒストリア」のために書き下ろす。さらにそれ以外の曲についても、そのほとんどを梶浦さんの既存の曲から使用するという。 番組の中では、かつて自分が大好きなアニメ作品の曲が、また違った場面、雰囲気の中で使用されることもありそうだ。梶浦ファンだけでなく、アニメファンにも見逃せない、聴き逃せない番組となる。 今回一人の作曲家の異例のフィーチャーは、梶浦さんの楽曲が持つ独特の世界観や、繊細でありながらうねるような旋律、ドラマチックな力強さが評価されたためである。それが歴史ドキュメンタリー番組と絡み合うことで歴史の広がりや深さ、歴史人物たちの心情が効果的に描きだされることが期待される。 また、昨今、ゲームやアニメ、そして現在のNHKの大河ドラマ『天地人』など、若い女性の間での戦国武将ブームの広がりが話題になっている。今回は若い世代で人気の高い梶浦由記さんを歴史番組で起用することで、より若い視聴者に楽しめる番組に仕上げる意図もありそうだ。 梶浦由記さんは、1993年に音楽ユニットSee-Sawとしてデビュー、その後ソロ活動を開始、2000年以降は、アニメの大型作品に次々と楽曲提供を始めた。また、『ゼノンサーガシリーズ』などのゲーム、『アキレスと亀』などの実写映画でも活躍する。 今年5月には、自らプロデュースする音楽ユニットKalafinaと伴に、全米有数のアニメコンベンションアニメボストンへゲスト参加することが決まっている。日本国内、そして海外へと梶浦由記さん音楽の越境はまだまだ続きそうだ。NHK /http://www.nhk.or.jp/梶浦由記 公式ブログ /http://fictionjunction.cocolog-nifty.com/
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