小説家京極夏彦さんの代表作である長編推理小説『魍魎の匣』が、アニメ化され今年10月からテレビ放送を行っている。 作品はCLAMPのキャラクター原案、マッドハウスの制作によって、華麗な映像ストーリーとより厚みを増し、ファンからも支持が高い。 このアニメ版『魍魎の匣』に、原作者の京極夏彦さん自身が声優としてゲスト出演することが明らかになった。 京極さんが演じるのは、第12話「脳髄の事」に登場する黒衣の男役である。この黒衣の男は、作中の作家関口の小説「目眩」のなかで登場する黒い手甲をした黒尽くめの男だ。 物語の中心である一連のバラバラ事件を探偵役の京極堂が解き明かす際に、小説「目眩」を回想するシーンで登場する。 (c)京極夏彦/VAP・マッドハウス・NTV・D.N.ドリームパートナーズ キャラクターデザイン原案:CLAMP(C)2008 CLAMP アフレコには役柄そのままに京極さんは、黒衣の姿で現れた。そしてこの黒衣の男役について、「作中人物(関口巽)の書いた「目眩」という小説の一節です。もうキャラですらない(笑)。なので、役作りも何もないわけで。ほとんど素で読んだ」と話す。 声優や映画へのゲスト出演については、「どういうわけか映像化作品にはよく出演させられるんですよね。映画もアニメも。出たくないんですけど(笑)。「前の作品にも出ていたじゃないですか」と言われたら断れない、気弱な僕です。でも、カメオ出演であっても、まあ通行人とかチョイ役ならいいんですけど、妙にクセのあるチョイ役をやらされるわけですよ。「やるんなら普通の役をやらせてよ」とは思います」と今後も頼まれれば断れなさそうだ。 また、アニメについては、「映像化は何度もしていただいていますが、連続アニメーションは初めてです。僕の作品は動きがほとんどないので、分割したら座敷で喋っているシーンだけで30分終わっちゃう回があるんじゃないかと思っていたら、本当にありました(笑)。でも、座ってるだけなのにちゃんと見せる工夫が随所になされていて、飽きさせない。そのうえ、話の筋をよーく知っている僕が、「来週どうなるんだろう」と思ってしまうシリーズ構成の妙。脚本も演出も練られているし、画作りや音作りもとても細やかで、手のかかった作品だなあという印象です」とその出来に高い評価をしている。TVアニメ「魍魎の匣」公式サイト /http://www.ntv.co.jp/mouryou/
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