米国アニー賞がエントリー受付を開始 授賞式は来年1月30日 | アニメ!アニメ!

米国アニー賞がエントリー受付を開始 授賞式は来年1月30日

 アニメ界のアカデミー賞と呼ばれるアニー賞(The Annie Awards)が、エントリー作品の募集を開始した。アニー賞は国際アニメーションフィルム協会(ASIFA)のハリウッド支部が、その年の1月1日から12月31日までの間、米国で上映、放映又はアニメーション映画祭で上映

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 アニメ界のアカデミー賞と呼ばれるアニー賞(The Annie Awards)が、エントリー作品の募集を開始した。アニー賞は国際アニメーションフィルム協会(ASIFA)のハリウッド支部が、その年の1月1日から12月31日までの間、米国で上映、放映又はアニメーション映画祭で上映された作品を対象として選考する。
 部門は劇場映画のほかに短編アニメーション、テレビアニメーション、コマーシャル、ゲームムービーと広い作品領域に及び、さらに作品賞だけでなく、監督、脚本、デザイン、エフェクトなどこちらも幅広い部門に及んでいる。賞の数は全てで24部門となる。

 このうち劇場作品賞はかつて『千と千尋の神隠し』が受賞したこともあり、毎年日本のアニメ映画の行方も注目される。しかし、2008年は9月まででは、きちんとしたかたちで米国公開された日本アニメ映画はなく、ノミネートの可能性は低い。
 先頃、ソニーピクチャーズが北米の配給ライセンスを獲得した『スカイ・クロラ』も、宮崎駿監督の『崖の上のポニョ』も2009年公開とみられる。小規模の限定公開が年内にない限り、2作品の賞レースは来年に先送りされる。

 一方テレビアニメーションは、日本で製作された番組がエントリーに申し込まれることは通常ないので、テレビ部門での日本作品の受賞の可能性も低い。
 アニー賞はあくまでも米国のアニメーション作品の賞で、その中では日本アニメは必ずしも主流とは言えない。
 日本人の参加した作品としてなら、日本アニメスタイルの「バットマン」として話題を呼んだ『バットマン ゴッサムナイト』がノミネートに挙がる可能性は高い。この作品は制作に日本のSTUDIO 4℃、マッドハウス、プロダクション I.Gが参加したことで話題を呼んでいる。

 一方、米国の劇場アニメーションも本年は圧倒的な強さを発揮しそうな作品は見当たらない。最有力は、例年通りウォルト・ディズニー=ピクサーの製作する『Wall-E/ウォーリー』だが、興行収入2億円突破ほどの存在感の強さが感じられない。同様にドリームワークスの『カンフーパンダ』も興収2億ドル突破だが、賞レースの最有力というのはやや力不足だ。
 それ以外で話題性が高いのは、フル3Dアニメーション版の『スターウォーズ』の「クローン・ウォーズ」である。日本人からはやや違和感のあるアニメーション造型だが、映画の基になった2Dアニメーションのテレビシリーズはこれまでアニー賞のテレビ部門で幾つもの賞に輝いているから無視出来な存在だ。それでも、長編アニメーションについては、やや盛り上がりに欠けるシーズンになりそうだ。

 賞の決定は、エントリーされた作品の中から、選考委員会が5作品程度のノミネート作品を決定する。ノミネート作品は12月1日に発表される。その中からASIFAハリウッド支部の会員が投票を行い、受賞作品を決定する。
 受賞作品の発表と授賞式は2009年1月30日で、ハリウッド地区で行われる。賞の結果はその後に発表されるアカデミー賞の前哨戦としても注目されるだろう。

アニー賞公式サイト /http://www.annieawards.org/
《animeanime》
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