アカデミー賞アニメ候補作「レミー」「ペルセポリス」「サーフズアップ」 | アニメ!アニメ!

アカデミー賞アニメ候補作「レミー」「ペルセポリス」「サーフズアップ」

 1月22日、米国映画芸術科学アカデミーは、米国ロサンゼルスで2007年米国アカデミー賞の候補作品を一斉に発表した。
 このうち長編アニメーション部門候補は、フランスのアニメーション『ペルセポリス:PERSEPOLIS』(監督:マルジャン・サトラピ、ヴァンサン・パロノ

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 1月22日、米国映画芸術科学アカデミーは、米国ロサンゼルスで2007年米国アカデミー賞の候補作品を一斉に発表した。
 このうち長編アニメーション部門候補は、フランスのアニメーション『ペルセポリス:PERSEPOLIS』(監督:マルジャン・サトラピ、ヴァンサン・パロノー)と『レミーのおいしいレストラン』(監督:ブラッド・バード)、『サーフズ・アップ』(監督:アッシュ・ブラノン)の3作品である。ノミネート候補12作品に挙げられていた日本のアニメ『鉄コン筋クリート』はノミネートを逃した。

 ノミネート確実と見られていた『レミーのおいしいレストラン』に、限定公開作品ながら評論家からの評価の高い『ペルセポリス』がノミネートに加わった。さらに『ビー・ムービー』などの有力作品を『サーフズ・アップ』がかわしたかたちである。
 実際の受賞となると同じ22日にテレビとネット媒体によるゴールデン・トマト賞を獲得した『レミーのおいしいレストラン』が依然有力だ。しかし、カンヌ国際映画祭で審査員賞受賞の『ペルセポリス』は作品評価が高いだけに逆転は十分ありうる。
 もし『ペルセポリス』がアカデミー賞の長編アニメーション部門を受賞すれば、外国作品としては『千と千尋の神隠し』以来5年ぶり、史上2作品目となる。

 また、『サーフズ・アップ』はソニーピクチャーズ製作、『ペルセポリス』はソニーピクチャーズクラシックスが配給を行っているから、ノミネート3作品のうち2作品がソニーピクチャーズ系になる。
 ソニーピクチャーズは、これまでディズニー/ピクサーとドリームワークスの活躍が目立っていた米国のアニメーション業界で一気に巻き返しに成功したと言っていいだろう。

 短編賞には5作品が選ばれた。『I Met the Walrus』、『Madame Tutli-Putli』、『Even Pigeons Go to Heaven』、『My Love』、『Peter & the Wolf』である。
 このうちロシアの名匠アレクサンドル・ペドロフの『初恋: My Love』は、昨年、広島国際アニメーションフェスティバルで観客賞と国際審査員特別賞を受賞した作品である。製作には日本の電通テックも参加しており、今回アニメーション賞関連の候補に挙がった作品で唯一日本と関わりがある。

 また、映像効果賞では、『ライラの冒険 黄金の羅針盤』(監督: クリス・ワイツ )、『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』(監督: ゴア・ヴァービンスキー)、『トランスフォーマー』(監督: マイケル・ベイ)の名前があがった。
 このほか歌曲賞では、ウォルト・ディズニーが往年の2Dアニメーションの技術を存分に活かしたラブコメディ『魔法にかけられて』が、候補5曲中3曲を占める圧倒的な強さを発揮している。
 候補作品の中から選考される受賞作品の発表は、2月24日にハリウッドのコダックシアターで行われる。

米国アカデミー賞 /http://www.oscars.org/

【長編アニメーション賞候補作品】
『ペルセポリス:PERSEPOLIS』(監督:マルジャン・サトラピ、ヴァンサン・パロノー)
『レミーのおいしいレストラン』(監督:ブラッド・バード)
『サーフズ・アップ』(監督:アッシュ・ブラノン)

【短編アニメーション賞候補作品】
『I Met the Walrus』 (Josh Raskin/A Kids & Explosions Production)
『Madame Tutli-Putli』
(Chris Lavis and Maciek Szczerbowski/A National Film Board of Canada Production)
『Même Les Pigeons Vont au Paradis (Even Pigeons Go to Heaven)』
(Samuel Tourneux and Simon Vanesse/A BUF Compagnie Production)
『My Love (Moya Lyubov)』
(Alexander Petrov/A Dago-Film Studio, Channel One Russia and Dentsu Tec Production)
『Peter & the Wolf』
(Suzie Templeton and Hugh Welchman/A BreakThru Films/Se-ma-for Studios Production)

【映像効果賞候補作品】
『ライラの冒険 黄金の羅針盤』(監督: クリス・ワイツ )
『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』(監督: ゴア・ヴァービンスキー)
『トランスフォーマー』(監督: マイケル・ベイ)
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