米国の日本アニメ研究家 タフツ大学ネイピア教授が新刊出版 | アニメ!アニメ!

米国の日本アニメ研究家 タフツ大学ネイピア教授が新刊出版

 米国で日本のアニメと文化の研究家として知られるスーザン・ネイピア タフツ大学教授が、日本アニメを研究・分析する新刊『印象派からアニメまで-西洋の心の中にある幻想とカルトとしての日本-: FROM IMPRESSIONISM TO ANIME Japan as Fantasy and Fan Cult in the Mi

ニュース
注目記事
 米国で日本のアニメと文化の研究家として知られるスーザン・ネイピア タフツ大学教授が、日本アニメを研究・分析する新刊『印象派からアニメまで-西洋の心の中にある幻想とカルトとしての日本-: FROM IMPRESSIONISM TO ANIME Japan as Fantasy and Fan Cult in the Mind of the West』(洋書)を2007年12月に発売した。
 ネイピア教授のアニメ評論の書籍としては日本でも中公叢書から発売されている『現代日本のアニメ―『AKIRA』から『千と千尋の神隠し』まで』に次ぐ2冊目となる。『現代日本のアニメ』は、海外で発刊された初めての本格的な日本アニメ論として注目を集めた。この本がネイピア教授を一躍日本アニメ研究の第一人者とした。

 出版元は米国の大手出版グループ マクミランの学術書を専門とするパルグライブ・マクミランとなる。272Pで単行本74.95ドル、ペーパーバック24.95ドルである。
 パルグライブ・マクミランの本の紹介によれば、本のテーマはなぜ日本のアニメが国境を越えてファンにアピールするかについてとなる。そうしたアニメへの熱狂を、世紀末のフランスで起きたジャポニズムや1950年代、60年代に米国の詩人の間で起きた俳句への傾倒と比較する。
 さらに本の中では、日本とアメリカのサブカルチャーのなかでのアニメファンとその占める位置を取り上げ、1800年代以降の西洋における日本の認知について考えるとしている。

 『現代日本のアニメ』のテーマは、日本のアニメと日本の文化:ジェンダーや戦争体験などに絞られていた。今回は、日本と西洋の関係、日本アニメがなぜ西洋で受容されるのかにテーマが移っている。
 海外から見た日本アニメ論は、当の日本人からするとしばしば奇異に感じるものも少なくない。前作『現代日本のアニメ』でも、日本での感想には日本をよく判っていないとするものもあった。しかし、内側から見た視点と同様に外側から見た視点も重要である。外側からみた視点には、内側から見た視点とまた異なる真実を含んでいる。
 また、海外の研究家による文学や美術の研究、あるいはマンガ研究と較べても、アニメの研究は圧倒的に少ない。本書は、西洋から見た日本のアニメを考えるうえで大きな参考になるのでないだろう。

【情報元】アニメニューズネットワーク /http://www.animenewsnetwork.com/
/New Book, Journal Issue Look at Anime and Anime Fans


《animeanime》
【注目の記事】[PR]

特集