日本マンガの巨匠大友克洋さんの代表作、そして世界に日本アニメを広く知らしめることになったアニメ『AKIRA』のハリウッドの実写化企画が持ち上がったのは、どのぐらい昔だろうか。大友克洋さんが、書きあがった原稿に満足せず、それを拒否したとの噂が最後で、それからだけでも3年あまりが過ぎている。 日本のアニメ・マンガを原作としたハリウッドの実写映画企画が相次ぐが、ほとんどが実現していないのは日本の映画ファンにもよく知られた話である。そうしたなかで、度々の噂にも関わらず『AKIRA』のハリウッドの実写化企画もそうした実現性の薄い企画のひとつと見なされるようになった。 ところがこの『AKIRA』の実写化企画は未だ健在だと伝えるニュースが、海外で流れている。噂の発信源はホラー映画情報サイトBloody Disgusting.comである。同サイトによれば、『AKIRA』の実写化権を持つハリウッドの大手映画会社ワーナブラザースは映画の実現を未だ諦めていない。 そして、このほど29歳のアイルランド人の若手監督 Ruairi Robinsonさんを監督として決定する予定だという。Ruairi Robinsonさんは2001年に短編映画『Fifty Percent Grey』、2006年にも短編映画『The Silent City』を撮っている。『Fifty Percent Grey』ではアカデミー賞短編映画賞にノミネートされているが、ほとんど無名な存在で、もし実現したら大抜擢となる。 意外な人選だけに真実味も増してくるが、脚本や監督、主演俳優の噂が出てすら安心出来ないのがハリウッドである。企画中、企画進展、実写化(リメイク)決定との報道が流れても、知らない間に話が立ち消えになるのはよくあることだ。 これまでにも、ハリウッドで実写化の話が立ち上がったアニメ・マンガ作品は数多いが、今年劇場公開された『トランスフォーマー』や来年アメリカで劇場公開予定の『マッハ GOGOGO』以前はほとんど実現したものがない状態であった。あるいはこうした大型企画が同じ日本のコンテンツを原作とする『AKIRA』のプロジェクトを復活させたのかもしれない。 今回の『AKIRA』の情報も、期待はしつつも、あてにはしない慎重な姿勢?が必要かもしれない。そして、もし映画化が実現する日が来たならしめたものである。Bloody Disgusting.com /http://www.bloody-disgusting.com//'Akira' Live Action Remake Finds Director
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