アメリカの人気アニメーション番組『ザ・シンプソンズ』の劇場版『ザ・シンプソンズMOVIE』のビデオ/DVD向けに、日本語テレビ版キャストによるアフレコが行われることが明らかになった。これはテレビ版マージ役の声優である一条みゆ希さんが自身のブログで明らかにしたものである。 一条さんのブログでは、「皆様方のお陰で本日ザ・シンプソンズ ムービーのビデオ・DVDの収録を開始する事が出来ました。」と、10月30日からテレビ版のキャストによる『ザ・シンプソンズMOVIE』のアフレコが始まった様子を伝えている。また、今回の実現はファンの応援のおかげと感謝を表明している。 もともと劇場版『ザ・シンプソンズMOVIE』の声優は、テレビ版のホーマー役大平透さん、マージ役一城みゆ希さん、バート役堀絢子さん、リサ役神代知衣さんらと異なり、ホーマー役に所ジョージさん、マージ役に和田アキ子さん、バート役に田村淳さん、リサ役にベッキーさんが配されていた。 しかし、こうしたキャスティングは、長年親しまれ当たり役とされてきたテレビ版のキャスティングをないがしろするものだとして、ファンの間から批判的な声があがっていた。また、映画版のキャスティングの唐突な発表もあり、実力派声優でなく人気タレントを配することによるプロモーション効果を狙ったものでないかとも指摘されていた。 実際に、近年、邦画、洋画を問わず劇場アニメーションの主役級声優に、人気俳優やタレントを配する例は増えている。こうしたキャスティング決定の背景には、日本のアニメーション映画のプロモーションの難しさも少なからず影響していると考えられる。 舞台挨拶や記者会見に有名俳優が出て来ないアニメーション映画は、実写映画に較べてメディアの取材量が格段に落ちるからである。これまでは、着ぐるみキャラクターの登場や監督、声優の登場でカバーしてきたが、アニメファン以外になかなかアピール出来ないのが現状である。 そこで近年増えているのが、メインの声優に話題の俳優やタレントを配して、メディアの注目を上げるというものである。 実際に、本職の声優並に豊かな才能を発揮する俳優やタレントも少なくないが、一方で本来の声優の活動の場を奪っているといった問題も指摘される。また、今回のように、映画版に合わせて、テレビ版と異なる声優の変更が行われれば長年のファンからも不満が出る。 『ザ・シンプソンズMOVIE』についてはいろいろ話題になったが、今回は劇場公開バージョンとは別にDVDのためにオリジナルキャストによる日本語の吹替えが行われることでファンの希望の一部が叶えられ一件落着となりそうである。 しかし、アニメーション映画の一般層への宣伝の難しさといった課題は、依然残る。子ども向けの定番アニメ以外の劇場アニメーションの観客動員数が、期待していたほどでないケースは邦画、洋画とも少なくない。 これからもプロモーションを兼ねた有名俳優・タレントのアニメーション映画への声優起用は続きそうだ。ザ・シンプソンズ MOVIE /http://movies.foxjapan.com/simpsons/ザ・シンプソンズ(WOWOW)/http://www.wowow.co.jp/drama_anime/simpsons/contents.html ザ・シンプソンズ(FOX・日本)/http://www.foxjapan.com/tv/bangumi/the_simpsons/contents.html
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