数々の名作アニメを生み出してきた読売テレビ製作アニメ番組の全国放映枠月曜夜19時からの30分が、大胆に改革されるようだ。 これまでこの時間帯は『ブラックジャック』、『犬夜叉』、『金田一少年の事件簿』などの人気アニメが放映されてきた。9月までは、少年サンデーに連載中の人気マンガを原作とする『結界師』が放映されている。 しかし、『結界師』の公式ホームページ(読売テレビ、サンライズ)よると、同番組は9月10日の1時間スペシャルで夜7時からの放映を終えた。今後は、読売テレビと日本テレビの深夜枠に放映時間を移動する。新しい枠での放映は、読売テレビが10月15日スタートで深夜1時59分から、日本テレビが11月1日スタートで深夜2時29分からである。 マス向けのゴールデンタイムから、一転して深夜のマニア向けの放映時間に変更されることになる。これは、『結界師』の視聴率が当初の期待に届かなかったことが理由だと見られる。 番組放送時間が変更される一方で後番組の発表がないため、ゴールデンタイムのアニメ放映枠がなくなることが危惧されていた。しかし9月14日のスポーツニッポン大阪の報道によれば、この放送枠は今後もアニメ番組の枠となる。けれども、来年1月から放映されるのは往年の名作アニメのリバイバル版である。 これは読売テレビが秋の番組改編会見で明らかにしたもので、現在は『宇宙戦艦ヤマト』、『ルパン3世』などの番組放映が検討されているようだ。 全国ネットで放映されるアニメ番組枠が維持されたとはいえ、アニメ番組全体の状況を考えると素直に喜べそうもない。ひとつはリバイバル放映が従来の子供の視聴者だけでなく、その親の世代の取り込みも狙ったものと考えられるからである。 近年、ゴールデンタイムのアニメ番組視聴率が低下しているが、この大きな理由が子供人口の減少と日本の人口に占める子供人口の割合の低下にあるとされている。大人の視聴者の取り込みは、これに対抗するものでゴールデンタイムのアニメ番組が持つ問題の抜本的な解決になっていない。 また昔の作品をもう一度放映するのは、新作アニメのヒットに対するリスクの高さや不安定さを示している。近年アニメ制作の本数は増えているが、大きな人気を集めているのは『ガンダム』や『ポケモン』、『ドラえもん』といった古くからの作品が多いという現状もある。 今回は新作の放映よりも、人気のある旧作アニメの放映のほうが、ビジネスとしてリスクが小さいと判断されたことになる。 今回は本来子供向けの作品であった『結界師』が深夜放映に移り、子供のための時間帯とされていた夜19時に往年のアニメファンを意識したリバイバル作品が登場することになる。 視聴者ターゲットの設定と最適な放映時間を模索する現在の複雑なテレビアニメ放映状況を象徴するような出来事である。スポーツニッポン大阪の関連記事/http://www.sponichi.co.jp/osaka/ente/200709/14/ente210229.html公式ホームページ(読売テレビ) /http://www.ytv.co.jp/kekkaishi/公式ホームページ(サンライズ) /http://www.sunrise-inc.co.jp/kekkaishi/
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