ゴンゾがアメリカの大手ケーブルチャンネルのスパイクTV向けに制作した『アフロサムライ』が、この秋に渋谷のシネライズで劇場公開される。劇場公開決定は公式サイトで発表されているが、詳細は現在、発表されていない。 『アフロサムライ』は米国の若者向けの有力チャンネルであるスパイクTV向けに制作された。主人公アフロの声優にハリウツドの大物俳優・プロデューサーのサミュエル・ジャクソン氏、音楽にRZAを起用したことや、ブラックカルチャーを大きく取り入れたことで話題を呼んだ。日本ではこの春に有料の放送のWOWOWで放映をされている。 これまでも日本のアニメ制作会社が、米国企業からアニメーションの制作受託を受けることはあった。しかし、そうした作品の多くは子ども向けの作品である。 数少ない例外のなかに『アニマトリックス』(制作STUDIO4℃)や『Highlander』(制作マッドハウス)、『キルビル』アニメパート(制作 プロダクションI.G)などがある。 『アフロサムライ』もこうした数少ない例外のなかのひとつである。しかし、さらに特徴的なのは作品が米国の若者向け主要なケーブル専門チャンネルで放映されたことにある。 大人向けのアニメはこれまでにマニア層をターゲットにすることが多かったが、『アフロサムライ』より一般的な若者を視聴者として狙っている。結果、スパイクTVや制作会社のゴンゾの狙いは、好調な視聴率である程度達成された。 一方で、こうした目的で制作された『アフロサムライ』は米国テイストが強く、逆に日本人のテイストと一致しない部分もある。しかし、『アフロサムライ』にはアメリカ化された日本アニメを感じたり、逆に日本と異なる文化を積極的に受け取るといった別の作品の楽しみ方があるだろう。 日本でも既に有料放送WOWOWで放映されているが、今回は劇場で誰でも観られるため、さらに敷居が低くなっている。大画面で観ること出来るのも大きな魅力である。少し先になるが、『アフロサムライ』を秋の観るべき映画のラインナップのひとつに加えるのも面白くないだろうか。アフロサムライ公式サイト /http://www.afrosamurai.jp/
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