音楽著作権とその使用料を管理するJASRAC(社団法人日本音楽著作権協会)は、2006年4月から2007年3月までに音楽著作権使用料分配金の最も多かった楽曲「ハウルの動く城BGM」にJASRAC賞金賞を贈呈した。 JASRAC賞は、毎年著作権使用分配の多かった国内作品上位3曲に、それぞれに金賞、銀賞、銅賞を与える。今年はDVDの発売が大ヒットとなったアニメ作品『ハウルの動く城』のBGMが金賞に選ばれた。 「ハウルの動く城 BGM」は作曲が宮崎アニメの定番となっている久石譲さん、出版がスタジオジブリとワンダーシティ、製作・販売はウォルト・ディズニー・ジャパンとなっている。 アニメの楽曲が金賞になるのは2003年の「千と千尋の神隠しBGM」以来で、久石さんやスタジオジブリにとっては2度目の受賞となる。また、1999年にも「もののけ姫BGM」が銅賞を取っている。 これ以外で過去にJASRAC賞を獲得したのは、2005年の「機動戦士ガンダムSEED BGM」の銅賞や2004年の「ドラゴンボールBGM」の銀賞などの例がある。 また、今年は受賞には至らなかったが、国内作品のベスト10に「機動戦士ガンダムSEED DESTINY BGM」が10位にランキングされている。この作品のベスト10入りは、昨年の6位に引き続くものである。 さらに毎年アニメ作品が上位を独占する海外からの音楽著作権使用料分配金の多かった作品に与えられる国際賞には、「名探偵コナン BGM」が選ばれた。『名探偵コナン』は昨年の国際部門の第2位から初めてのトップとなった。2002年から5年連続国際賞となっている「ポケットモンスターBGM」を超えた。 作曲は大野克夫さん、出版は読売テレビエンタープライズ、トムス・エンタテインメント、ユニバーサル・ミュージック・パブリッシングの3社である。 『名探偵コナン』は、東アジアを中心に高い人気を誇っている。また、深夜枠ながら米国でもテレビ放映されており、テレビ放映の際のBGMとしての使用が分配金収入の拡大につながったと見られる。 このほか今回も海外からの使用料分配金は、ベスト10のうち9つまでがアニメ作品関連と例年通り大半を占めた。海外からの使用料分配金のほとんどをアニメが占めるのは、日本エンタテイメントコンテンツの海外への輸出状況を反映している。 アニメが他のコンテンツに較べて海外に輸出されるケースが格段に多いためである。この金額の大半は、テレビ放映時に流される音楽・BGMから発生している。このため週に何度もリピート放映される子供向けのアニメ番組のBGMがとりわけ大きな力を発揮している。 国内作品の外国入金分配額ベスト10(国際賞関連)1. 名探偵コナンBGM2. ポケットモンスターBGM3. も~っとおジャ魔女どれみBGM4. バーバパパ世界をまわる5. SONIC DRIVE6. とっとこハム太郎BGM7. 爆転シュートベイブレードBGM8. 200%のジュモン9. 座頭市BGM10. 楽しいムーミン一家BGM■ /Go to English article 当サイトの関連記事/2006年JASRAC賞国際部門 アニメがベスト10を独占/音楽著作権 海外収入上位9曲はアニメ JASRAC賞2005年JASRAC(社団法人日本音楽著作権協会) /http://www.jasrac.or.jp/
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