中国の春秋戦国時代を舞台にした日本のマンガ『墨攻』(原作酒見賢一、漫画原作森秀樹)が、2007年の年明けに松竹・東急系で新春第2弾のロードショーとして公開される。 製作は中国の華誼兄弟伝媒集団のほか、日本、香港、韓国の企業がそれぞれ投資する東アジアの国境を越えた共同製作映画となっている。制作費はおよそ1600万ドル(約20億円)と見られている。 『墨攻』は原作が日本の酒見賢一(小説)、森秀樹(マンガ)であるだけでなく、監督・脚本に香港のジェイコブ・チャン、主演には香港スターのアンディ・ラウ、ファン・ビンビン、さらに韓国俳優のアン・ソンギが参加するなど、制作面でも国際色が強くなっている。また、音楽に日本の川井憲次が担当するのも注目である。 既に、今年5月に開かれたカンヌ映画祭でも積極的はプロモーションが行われており大きな注目を集めた。この秋には北京でワールドプレミアも行われる予定になっている。 その後は、東アジアを中心に大型劇場公開を目指す。 原作に日本のマンガをとり制作の中心が中国、俳優に東アジアの人気スターを並べるのは、昨年、アジアの映画市場で大ヒットした『頭文字D』と同じパターンである。『頭文字D』の成功と、そのビジネスが『墨攻』の映画化実現にも大きな影響を与えているようだ。 今回の製作費1600万ドルは、アジア映画の製作費としては破格の予算となっている。しかし、各国別の市場は大作映画の製作投資の回収には不十分だとしても、東アジア全域でなら回収が可能という読みが働いているに違いない。/墨攻(映画)公式サイト(日本語) /墨攻(映画)中国サイト(中国語)
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