宝井理人のBLマンガを原作とする劇場アニメ『テンカウント』が、制作を中止することが明らかになった。製作委員会は制作上の都合によるものと説明しており、X（旧Twitter）ではドラマCD版からの続投が発表されていたメインキャストの立花慎之介、前野智昭もこれについてコメントを寄せた。
『テンカウント』は、宝井理人が2013年から2017年にかけてBLマンガ誌「ディアプラス」にて連載した、無愛想なカウンセラーと潔癖症の社長秘書によるセンシティヴな恋のセラピーを描く作品。潔癖症の社長秘書・城谷は偶然出会ったカウンセラーの黒瀬から、潔癖症を克服するための個人的なカウンセリングを受けることになる。10項目を1つずつクリアする療法を進めるうち、城谷は次第に黒瀬に惹かれていく。
劇場アニメ化は、当初企画されていたTVアニメ版からの展開形態の再検討を経て2022年10月に発表されていたもの。外山草監督のもとイーストフィッシュスタジオとSynergySPがアニメーション制作を担当し、ドラマCD版から城谷忠臣役に立花慎之介、黒瀬陸役に前野智昭が続投するという座組で、2023年の公開が告知されていた。
制作中止は、2024年1月19日に劇場アニメ公式Xにて発表となったもので、製作委員会はこれについて「公開へ向けて進めておりましたが、制作上の都合により、制作を中止させていただくことになりました」と説明。「長い間楽しみにお待ちいただいていたファンの皆さま、ならびに本作の制作に関わった方々には心よりお詫び申し上げます」とした。劇場アニメの公式サイトおよび公式Xは、制作中止に伴い3月31日をもって閉鎖となる。
これを受けて、Xではメインキャストの立花慎之介、前野智昭も本作について言及している。それぞれ謝罪したうえで、立花は「今でも僕の中で城谷はしっかり生きています。引き続き皆様も、原作やドラマCDを楽しんでいただけたら嬉しいです」、前野は「このような運びとなってしまいとても残念ですが、作品やキャラクター達はこれからも生き続けます。引き続き原作やドラマCD等、どうぞよろしくお願いいたします」と寄せた。
（C）宝井理人・新書館／テンカウント製作委員会
（C）宝井理人／新書館
