「かつて魔法少女と悪は敵対していた。」アニメ化のきっかけとは?「Anime NYC」新作発表会レポ | アニメ!アニメ!

「かつて魔法少女と悪は敵対していた。」アニメ化のきっかけとは?「Anime NYC」新作発表会レポ

『かつて魔法少女と悪は敵対していた。』のTVアニメ化が、11月18日にアメリカ・ニューヨークで開催されたアニメイベント「Anime NYC」内、「エイベックス・ピクチャーズ×ボンズ新作発表会」にて発表された。このたび、そのレポートが到着した。

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『かつて魔法少女と悪は敵対していた。』1巻書影
  • 『かつて魔法少女と悪は敵対していた。』1巻書影
  • 「Anime NYC」内「エイベックス・ピクチャーズ×ボンズ新作発表会」(C)藤原ここあ/SQUARE ENIX・まほあく製作委員会
  • 「Anime NYC」内「エイベックス・ピクチャーズ×ボンズ新作発表会」(C)藤原ここあ/SQUARE ENIX・まほあく製作委員会
  • 『かつて魔法少女と悪は敵対していた。』ロゴ(C)藤原ここあ/SQUARE ENIX・まほあく製作委員会

『かつて魔法少女と悪は敵対していた。』のTVアニメ化が、11月18日にアメリカ・ニューヨークで開催されたアニメイベント「Anime NYC」内、「エイベックス・ピクチャーズ×ボンズ新作発表会」にて発表された。このたび、BONES代表取締役・プロデューサーの南雅彦とエイベックス・ピクチャーズの飯泉朝一が登壇し、TVアニメ化にあたっての経緯やスタッフィングについてのトークを展開した同ステージのレポートが到着した。

通称『まほあく』こと『かつて魔法少女と悪は敵対していた。』は、2013年から2015年まで「ガンガンJOKER」にて連載されていたロマンチックラブコメディ。『妖狐×僕SS(いぬぼくシークレットサービス)』などの人気作品でも知られるマンガ家・藤原ここあによる作品だ。

世界を滅ぼさんとしている悪の参謀・ミラが、世界を守るために戦う魔法少女・白夜(びゃくや)に一目ボレをしてしまい、敵対するはずが愛してしまう……という“殺し愛(あ)わない”日々がコミカルに可愛く描かれ、その世界観で読者を魅了した。藤原が2015年に急逝したことで原作は絶筆となったが、今もなお多くのファンから愛される。

そのTVアニメ化決定は、日本時間の11月18日8時よりアメリカ・ニューヨークで開催されたアニメイベント「Anime NYC」内、「エイベックス・ピクチャーズ×ボンズ新作発表会」にて発表されたもので、特報映像も公開された。このイベントには、BONES代表取締役・プロデューサーの南雅彦とエイベックス・ピクチャーズの飯泉朝一が登壇。現地ファンの熱い歓声に迎えられながら、作品についてのトークを繰り広げた。

「Anime NYC」内「エイベックス・ピクチャーズ×ボンズ新作発表会」

約15年ぶりのニューヨークだと語る南は「ニューヨークは寒いと聞いていたのですが、すごく暖かいです。皆さん、ホットですね!」と挨拶を述べ、客席からは大きな拍手が送られる。この日発表となる新作について「ボンズはアクションやSF、ファンタジーなどのイメージが強いスタジオだと思いますが、今回の作品は少し違います……! その作品については今まさに世界で初公開となります」と呼びかけ、観客の期待が最高潮に高まったところで、特報映像がお披露目となった。

ピアノや木管楽器の音で紡がれる可愛らしくもどこか切ない音楽に、原作のイラストや制作中のキャラクター設定イラスト、絵コンテなどの素材が散りばめられた約1分間の映像が上映され、会場を一気に作品の世界へと引き込んだ。

大きな拍手とともに映像があけると、飯泉から今回の新作タイトル『かつて魔法少女と悪は敵対していた。』についての説明が行われた。

「どういった経緯で本作のアニメ化にいたったのか?」というMCからの質問に対し、南は「実は10年ほど前、ドイツでのアニメイベントでスクウェア・エニックス社の編集の方と藤原ここあ先生と会う機会があり、その際に藤原先生がボンズの作品を好きだと言ってくれたんです。僕もその時をきっかけに藤原先生が当時連載していた『かつて魔法少女と悪は敵対していた。』を知りました。8年ほど前に一度アニメ化の企画が立ち上がったのですが、藤原先生が急逝されたことで止まっていた。ただずっと心に残っており、今年2023年が漫画の連載開始から10周年になるのを受け、改めてアニメーションに出来ないか、という想いで色んな方と相談をして……今日の日を迎えることが出来ました」と語った。

「Anime NYC」内「エイベックス・ピクチャーズ×ボンズ新作発表会」

TVアニメ化するにあたってのスタッフィングの流れについて話が及ぶと、南は「今回は改めてスタッフィングを行ったが、藤原先生が作品に込めていた想いを感覚的に理解して、アニメーションで表現できる監督がいいなと思い、まず大橋明代監督にお願いした。他のスタッフ陣については大橋監督と相談しながら決めていったのですが、キャラクターデザインの飯塚晴子さんは藤原先生の作品『妖狐×僕SS』(いぬぼくシークレットサービス)がTVアニメ化された際にもキャラクターデザインを務めており、すごく繊細な感情表現を描き切れるアニメーターの方です」など、それぞれのスタッフィングの理由に触れる。

飯泉も「メインスタッフの皆さんが藤原先生をすごくリスペクトされていて、キャラクターの心情を大事に、大事に描かれているので、とても綺麗なお話や演出になっているのを感じている」と述べた。

それらの紹介を受けて大橋明代監督、シリーズ構成・脚本の綾奈ゆにこ、キャラクターデザインの飯塚晴子、音楽のMAYUKOからのメッセージコメントが読み上げられる。そのたびに、客席からは期待にあふれた拍手が沸き起こった。
最後は南氏が「実はもう現場はしっかり制作のほうに入っています。楽しみに待っていてください!」と客席に呼びかけ、それに応える大歓声の中でステージは幕を下ろした。

<コメント全文>


◆監督:大橋明代 コメント


ここあ先生の描く楽しくて可笑しみのある物語の中にふと見え隠れする、胸がぎゅっとなる一瞬をしっかりつかまえて映像に出来ればと思っています。頼もしい制作陣と素晴らしいスタッフ、キャストの皆さまに支えていただき、大切に制作してまいりますので、「まほあく」の愛すべき面々の楽しい日々をお届けできます日まで、ここあ先生の原作を読んでお待ちいただけましたら幸いです。

◆シリーズ構成・脚本:綾奈ゆにこ コメント

魔法少女と悪の参謀。本来ならば敵同士だが、白夜とミラの場合は――?
二人の関係にそわそわし、大橋明代監督の素晴らしいお仕事に、うっとりする日々です。
まほあく&藤原ここあ先生のファンの方、そして、これから出会う方にも、本作で素敵な時間を過ごしていただけますように。


◆キャラクターデザイン:飯塚晴子 コメント

いぬぼくのアニメから約10年。再び藤原ここあ先生の作品に携わることになるとは思ってもみませんでした。
今なお色褪せない藤原先生の世界を大橋さんと綾奈さんとボンズの皆さんとで作っていきます。面白い布陣です。これだけでも楽しみだと思いませんか?ご期待いただけたらと思います!

◆音楽:MAYUKO コメント

原作コミックスを読んだあと「なんて……なんてかわいい2人なんだ!」と自分の心のメガネがパリーンと割れたような気持ちになりました。
劇伴音楽を作るにあたり、参謀さんのお名前「ミラ」はとても重要な要素となりました。
私なりの遊び心も十分に堪能していただけたらと思います。
まほあくの世界をスイートな音楽と共にどうぞお楽しみください。



★TV アニメ情報:「かつて魔法少女と悪は敵対していた。」
~STAFF~
原作:藤原ここあ(「ガンガンコミックス JOKER」スクウェア・エニックス刊)
監督:大橋明代
シリーズ構成・脚本:綾奈ゆにこ
キャラクターデザイン:飯塚晴子
音楽:MAYUKO
アニメーション制作:ボンズ
★原作コミックス情報:「かつて魔法少女と悪は敵対していた。」
第 1 巻~第 3 巻 発売中
原作:藤原ここあ 「ガンガンコミックス JOKER」スクウェア・エニックス刊
(C)藤原ここあ/SQUARE ENIX・まほあく製作委員会

《仲瀬 コウタロウ》
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