11月11日といえばポッキーの日 「けいおん!」のあの後輩キャラも今日生まれ | アニメ!アニメ!

11月11日といえばポッキーの日 「けいおん!」のあの後輩キャラも今日生まれ

11月11日といえば、「ポッキーの日」が大きな存在感を放っている。製造元の江崎グリコが平成11年に制定したというこの記念日は、実は『けいおん!』の中野梓、通称「あずにゃん」の誕生日でもある。

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11月11日といえば、「ポッキーの日」が大きな存在感を放っている。製造元の江崎グリコが平成11年に制定したというこの記念日は、実は『けいおん!』の中野梓、通称「あずにゃん」の誕生日でもある。
ポッキー、そしてあずにゃん…思わず「“唯センパイ”とのぎこちないポッキーゲーム」を連想してしまった。

軽音楽部に所属する女子高生たちのゆるやかな日々を描いた『けいおん!』は、“部活モノ”ながら日常描写を重視する作風とキャラクターの可愛さが受け、アニメファンだけに留まらない全国的な人気を博した作品だ。キャラクターそれぞれに熱心なファンを持つが、同時に「カップリング」を推す声も大きい。これは作品が醸す「百合“っぽさ”」からくると考えている。

芸術評論誌「ユリイカ」の「百合文化の現在」号において、“百合モノ”漫画家の天野しゅにんたは、『ユリ熊嵐』のキャラクター原案を務めた森島明子の発言として「百合は二人いるのを外部から見て決めるもの。本人たちがどう思っているかはともかく、外部から見てはじめて百合は百合になる」という定義を紹介している。
『けいおん!』も、これに則った「百合を見出す」ファンの支持が厚いように思う。同作のキャラクターが持つ個性とその関係性は、百合“っぽさ”を見出せる要素にあふれているのだ。

軽音部の「ギャップ萌え」にやられたファンは少なくないはずだ。“実は”「かっこ唯」主人公の平沢唯を筆頭に、“実は”乙女な田井中律、“実は”恥ずかしがり屋の秋山澪、“実は”好奇心旺盛な琴吹紬と、ギャップにあふれた女の子が集まっているのが『けいおん!』だ。そしてこの輪に唯一の後輩として、“実は”甘えん坊というあずにゃんが加わる。
彼女たち持ち前のギャップから場の主導権が次々と切り替わるので、ファンは軽音部に様々な関係性を見る。部活という狭いコミュニティによる距離の近さもあり、百合“っぽい”仲睦まじさを感じることになる。

「百合そのもの」はないので、付かず離れずで段々と打ち解けていくゆるさが、そのまま仲の良さに繋がって見えてくるのだ。そして日常描写メインの作風から、その関係性にも目がいきやすい。『けいおん!』の微笑ましい雰囲気はおそらくはこのあたりにあり、キャラクターおよびカップリング人気が白熱したのも、こういった百合“っぽさ”にあるのではないかと考える。
ギャップによる主導権の切り替えが特に激しい、唯とあずにゃんの「ゆいあず」は、百合“っぽい”描写が顕著でありファン人気も高い。筆者があずにゃんに心奪われたのも、おそらくはこの「ゆいあず」によるのだろう。

作品の集大成として2011年12月3日より公開された『映画けいおん!』も、まもなく5周年を迎える。往時に比べると落ち着いた印象もある『けいおん!』だが、ふとしたきっかけから「ポッキーを咥えたままじゃれようとする“唯センパイ”」と「逃げようとしつつも頬を赤らめるあずにゃん」というカップリングが思い浮かんでしまう程度には、すっかり心を占拠した彼女たちによるティータイムが、未だに賑やかしい。
《仲瀬 コウタロウ》
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