劇場版『planetarian~星の人~』津田尚克監督×折戸伸治×丘野塔也 座談会 「この時代に生きる人たちへ。」 2ページ目 | アニメ!アニメ!

劇場版『planetarian~星の人~』津田尚克監督×折戸伸治×丘野塔也 座談会 「この時代に生きる人たちへ。」

9月3日よりいよいよ劇場公開される『planetarian~星の人~』。アニメ!アニメ!では津田監督と音楽を担当した折戸伸治、そしてエンディングテーマ「星の舟」で作詞を担当したシナリオライター・丘野塔也氏に集まっていただき、話をうかがった。

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■劇場版エンディングテーマ「星の舟」には物語がある

――今回の大きな注目点として、折戸さんとLiaさんの待望の共演があります。ついに実現しました。

津田
いやぁ・・・、「やった、ラッキー!!」という感じですよね(笑)。

折戸
劇場版、配信版、プロモーション用でボーカルを誰にしたらいいのか、という話し合いがあったんです。その中で津田監督たちからもご意見をいただき、Keyと言えばLiaさんじゃないかと。僕も今回の劇場版のエンディングに絶対にハマるだろうと思っていました。それでオファーに至ったという感じです。

――劇場版のエンディングテーマ「星の舟」はどういうところから曲作りを進めたのでしょうか。

折戸
曲先行で作っていったのですが、シナリオを読んで「クライマックスの余韻を残しながら、壮大に締めくくれるイメージで書こう」と思いました。サビを悲しげなマイナー調にするか明るいメジャー調にするかで結構悩みましたね。シナリオを読んで、最終的には「これでいこう!」と。ぜひ聞いていただければと思います。

――曲の長さが6分という大作になりました。

折戸
長さはあまり意識してなかったです。自分が作る曲って6分台は割とあるんですよ。曲の中で起承転結を明確にしたいと思いながら作って行くので、どうしてもそのくらい必要になってくるのかも知れません。

津田
実際、折戸さんの曲はメロディーに物語がありますよね。ゆっくり立ち上がって、盛り上がり、締まっていく。僕の印象ですけど折戸さんの曲は昔からクラシックっぽいなと思っていたんです。だからすごく聴きやすく、ずっと聴いていたくなります。

――曲ができると次に丘野さんの方で作詞を進められたと思いますが、どのように歌詞を作っていったのでしょうか。

丘野
僕はずっと脚本会議にも参加していたので、そういう意味でビジョンは明快でした。モチーフにしたのは『チルシスとアマント』という原作小説です。これは『planetarian』の原作者である涼元悠一さんが発表した小説『星の人』の中に含まれる短編です。作詞自体も涼元さんがやってくれないかな、という淡い期待もあったのですが(笑)残念ながら涼元さんのスケジュールが合いませんでした。ただ、『チルシスとアマント』を歌詞に落とし込んだことで、曲の壮大さにも、Liaさんの歌声のスケールにも匹敵できたかなと思っています。ここは涼元さんに感謝ですね。


――普段、シナリオを書かれている丘野さんですが、作詞という作業はいかがでしたか?

丘野
作詞は作品への理解力がとても求められるんですよね。シナリオを読んで読んで、作品の根幹をきっちり理解してイメージを膨らませる。書く時間自体はそれほどかかるものではないんですけど、書くまでの準備期間はすごくかかるし非常に重要ですね。今回は脚本会議に参加していたことがうまく転がったので、よかったです。

■同じ時代を生きるみんなへ

――「星の舟」では久しぶりの折戸さんとLiaさんのタッグということで胸を熱くするファンも多いかと思います。Liaさんの魅力はどういうところにあるのでしょうか。

折戸
歌い回しや表現力の高さですね。そもそもLiaさんは歌詞のストーリーを理解して歌うという方なんです。歌詞の落とし込みがキッチリ行われた上での表現に繋がっていますし、レコーディング当日は何度も自らリテイクを出して、良いものを作るという気迫がみなぎっていました。実際、完成度の高いものができたと思っています。

丘野
Liaさんの歌声はこの世のものではない感じがしますね。別の世界から来たかのような。今回はそれに加えて、歌が流れるシーンのタイミングなども見事なんですよ。ここだ、というタイミングで流れてくるので破壊力がものすごく高かったです。すごくキレイに映像とマッチングしていたので感動しました。

津田
僕はこの曲が来たことで、物語としての感情の着地点がハッキリしたんです。自分の気持ちも引き締まりました。「ここへ持っていかなくてはいけないんだな」と。知らず知らず作品に対してのキャッチボールができていた。これは非常にいい化学反応だったと思っています。

――ありがとうございます。最後にアニメ!アニメ!の読者へ、メッセージをいただけますでしょうか。

丘野
津田監督を始めアニメスタッフが最高の仕事をもって最高のフィルムに仕上げてくれました。ぜひ劇場へ足を運んでご覧ください。そして、作品の内容について熱く話し合ってもらえたらと思います!

折戸
この作品は自分にとっても思い入れのある作品になりました。何度見ても見入ってしまいます。ぜひ大きなスクリーンで見ていただければと思います。そして感動したら9月21日にリリースされるCD『星の舟』を是非お手にとっていただければと思います!

津田
今お二人に言っていただいたことが全てですが、僕は監督として、そして原作を大好きな一人として、すごく思い入れをもって制作させていただき、気持ちを作品の中にギュッと織り込めたなと思っています。同じ時代に生きているみなさんなら、きっと感じ入ってもらえるところがあるはずです。劇場を出た後、何かしらの感情を持ち帰っていただけたらうれしいです。そして気に入っていただけたら、『星の舟』のCDと同時にBlu-ray『planetarian~ちいさなほしのゆめ~』をぜひチェックしてください!

折戸
監督、本当にいい作品に仕上げてくださってありがとうございました。ぜひ、今後もまた何か機会があれば、よろしくお願いします。

津田
いいんですか? ぜひよろしくお願いします!!

―本日はありがとうございました!



《細川洋平》
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