4月17日、横浜港にほど近い神奈川県民ホールに超人がやってきた。人気のテレビアニメ『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』の一大イベント「神化超人フェス」が開催された。この日ステージに姿を見せたのは、キャスト陣から爾朗役の石川界人、輝子役の上坂すみれ、笑美役の豊崎愛生、風郎太役の中村繪里子。そしてZAQ、山本陽介、玉置成実、川本真琴、日高央、石田ショーキチ、エンジェルスターズら作品を彩った数々の音楽を担当したアーティストたちである。加えて水島精二監督も登場と、まさに超人と呼ぶにふさわしい面々となった。今回のイベントはライブとトークがストーリー仕立てになっていたのが特徴だ。石川界人が演じる爾朗がある歌を探して横浜にやってくる。そこで輝子や笑美、風郎太と出会い……と気になる物語が展開する。その合間に効果的に楽曲が配置された。思わず引き込まれるドラマは、本編の原作・脚本を務める會川昇が今回のために書き下ろしたというスペシャルなもので、その面白さも納得だ。石川、上坂、豊崎、中村がステージ上で役になりきり朗読する姿は、ここだけのもの。物語には爾朗、輝子、笑美、風郎太だけでなく、ウルも登場したのだが、作中で声を担当する大川透はこの日のイベントは欠席。代わりに上坂が2役で演じるという驚きの場面も。さらに豊崎、中村、そして石川までがウルの声を当てることになり、アドリブも交えて大きな盛り上がりになった。トークパートでは松澤千晶の司会により、アフレコにまつわる話題が次々に飛び出した。なかでも盛り上がったのは、アフレコの差し入れ談義。會川昇の差し入れは気を配ったものばかりで、「女子力が高い」との声も。そして第14話でゲスト出演した大物声優が自ら買い出しに行った話、さらに上坂の東北みやげがホヤで皆が当惑しつつも美味しく食べたエピソードなど。ライブでは1期、2期でそれぞれオープニングテーマを担当したZAQが迫力のある歌声を披露。エンディングからは山本陽介がインストゥルメンタルで奏でる印象的な「The Beginning」、さらに山本陽介と玉置成実による「ALL-WAYS」とこちらも満足度たっぷりだ。またフェスだからこそ披露される挿入歌も聞きどころ。川本真琴「あの素晴しい愛をもう一度」、日高央「風が泣いている」、石田ショーキチ「Time Slipper」。そして作中に登場する超人アイドルのエンジェルスターズによる「小さなグラス」「自由に歩いて愛して」は、作品と音楽が見事にオーバーラップする。映像もたっぷりだ。第1期をまとめて時系列順で振り返るムービーであらためて作品を確認。さらに来週放送予定の第16話「花咲く町に君の名を呼ぶ」をサプライズ上映するファンにはうれしい企画も飛び出した。こちらはゲストライターとして参加した中島かずきの脚本によるエピソードであった。音楽、ドラマ、トーク、そして映像と、盛りだくさん、会場を訪れたファンは満足感たっぷりの一日を過ごしたに違いない。
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