総製作費20億円を注ぎ込んだ押井守監督のSF大作映画『ガルム・ウォーズ』の日本公開が2016年5月20日に決定した。本作はこれまで『GARM WARS The Last Druid』として知られてきた作品だ。 2014年の東京国際映画祭でワールドプレミアされた後、海外の映画祭などでも上映されたが、国内未公開。もともとカナダで撮影、全編収録と海外展開を意識した作品だったが、今回は日本語タイトル『ガルム・ウォーズ』を新たに得て東宝映像部事業による配給で全国公開が決まった。 さらに日本語版のプロデューサーには、スタジオジブリで数々のヒット作を手がけてきた鈴木敏夫が参加する。押井守監督と鈴木敏夫プロデューサーのタッグは、2004年に公開された『イノセンス』以来12年ぶりとなる。世界のアニメーション映画、SF映画の傑作とされる『イノセンス』と同様に大きな話題を呼びそうだ。
押井守監督は、1980年代にアニメ『うる星やつら』『機動警察パトレイバー』の監督、演出で一躍名を上げた。1984年の映画『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』は、アニメ史に残る傑作として挙げられることが多い。 さらに1995年に発表した長編映画『攻殻機動隊 / GHOST IN THE SHELL』が、全米ビルボード1位が獲得すると世界の映画界でも大きな注目を浴びるようになった。海外の多くの大物クリエイターに影響を与えたと言われている。その後、『イノセンス』や『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』などの話題作を世に送り出した。