「コンクリート・レボルティオ~超人幻想~」 新旧超人対談企画第5回 シナリオライター編 辻 真先×會川昇

インタビュー

現実の日本とは異なった歴史を歩んだ「もうひとつの日本」。そこでは“超人”と呼ばれるヒーロー、超能者、魔法少女、妖怪、お化けたちなどが共存していた。オリジナルアニメ『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』は、そんな舞台で深みのあるストーリーが繰り広げられる。
作品の魅力のひとつは、かつてあった時代、そのカルチャーにオマージュを込めて毎回登場する数々の超人たちのドラマである。11月29日から放送が始まる第9話「果てしなき家族の果て」では、専業主婦サナエさんと6人家族が描かれる。平凡に見える一家は、時代を超えて幾度も目撃されており、不死の超人の疑いがかけられていた。

これまでと同様ハードな物語が展開しそうだが、本作の脚本を辻真先氏が務めているのも話題だ。テレビアニメ黎明期から『鉄腕アトム』『デビルマン』『サザエさん』などを手がけ、近年も『名探偵コナン』などに参加する日本を代表する脚本家である。ミステリ作家としても高名だ。
そんな辻氏が『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』に参加した理由は?作品には何が込められたのか?本作で脚本・原作を手掛ける會川昇氏と辻氏の対談を通じて明らかにする。第9話のアフレコと合わせて、アニメ特撮研究家の氷川竜介氏が話を伺った。

『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』
2015年10月よりTVアニメ放送中

[聞き手:氷川竜介]

abesan■ 前日譚小説のモデルからTVアニメ本編へ参加

――第9話「果てしなき家族の果て」は大ベテラン脚本家の辻真先さんが手がけられ、内容的にも衝撃作となりました。まず辻さんご参加のきっかけから、お聞きしたいです。

會川昇氏(以下、會川) 
企画当初から自分ひとりで書くのではなく、何人かゲスト脚本家に入っていただきたいと思っていました。辻先生は一時期、小説に集中されていましたが、近年は『名探偵コナン』の脚本もお書きになっているので、それならぜひうちの作品もと。

――會川さんの前日譚小説『超人幻想 神化三六年』も、辻真先さんにちなんでいます。

會川 
辻先生とはアニメの学校の授業などで、かねてからお付き合いがありました。小説の構想を練っているとき、先生の経歴を参照したキャラクターを主人公にできないかという発想が浮かび、出版社経由で確認させていただいたら快諾で。それからシリーズの脚本参加をお願いしたところ大変興味を持っていただけ、かなり初期からホン読み(脚本打ち合わせ)に入っていただいたというわけです。

abesan辻 
小説は自分がモザイク状にモデルになっておりますけれど、あの時期のテレビの雰囲気が実によく出ていて、面白かったです。そしてアニメの方の設定を読ませていただいたら、さらに目をパチクリで。超人ならひとりでも充分主役になれるのに、これだけ世界観の違う超人が大勢出てくる。だけど、バラエティ的なものでも超人対抗試合でもない。いったいどうなるんだろうと。脚本と小説を行ったり来たりして、ようやく理解できたときには、よく分かっていない時期に書いた自分のホンがアフレコという、異常なことになりました(笑)。

會川 
いえいえ。スタッフの年齢が若いので、神化という架空の年代にしつつも「昭和らしさ」の要素も欲しくて、辻さんにお願いした部分もあります。人間の記憶はひとかたまりになっているので、自分たちの思い出だけをベースにすると、妙なことになりかねない。それでまずNHK広島でドラマ『戦艦大和のカレイライス』の助監督もされた佐古(純一郎)さんに時代考証をお願いし、「この時期にはこんな感じなことがありました」と出てきた題材から辻先生から「だったら、これとこれを組み合わせられない?」というアイデアを考えていただいたりしたので、ものすごく面白い打ち合わせになりました。

辻 
僕も面白かったです。ずいぶんといろんなことを教えてもらいました。
《animeanime》

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