士郎正宗によるサイバーSFマンガ『攻殻機動隊』の世界が、今度は舞台に飛び出す。2015年11月5日から15日まで、東京芸術劇場プレイハウス『攻殻機動隊ARISE:GHOST is ALIVE』が上演される。 本作は「攻殻機動隊ARISE」シリーズを舞台化する。『攻殻機動隊ARISE』は、2013年にスタートした『攻殻機動隊』の新シリーズだ。原作・士郎正宗。総監督・黄瀬和哉、シリーズ構成・冲方丁の布陣で、草薙素子と公安9課の面々の前日譚をストーリーにした。これまで明かされてなかった謎が次々に明かさるなど話題を呼んでいる。
そして『攻殻機動隊ARISE:GHOST is ALIVE』である。これまでも様々はメディア展開をしてきた本作だが、舞台化はかなりのサプライズだろう。 しかし、そこは『攻殻機動隊』、作品に相応しい最先端の技術を用いた特殊演出を実現する。すでに3D(立体視)を利用した映像が使用されることが明らかになり、ファンを驚かせている。 この技術は『攻殻機動隊』の世界観を舞台上で再現するために、明治大学総合数理学部福地研究室と舞台製作のNEGAが新たに共同開発したという。舞台作品に初めて投入される。3D映像は生身の役者の演技がステージで融合し、観客は3Dメガネをかけてそれを観劇する。いままでにない試みに、どんなステージになるのか期待が高まる。なお舞台演出の特殊性もあり、映像ソフト化やライブビューイングなどは予定していない。
一方、やはり気になるのは文字どおり生身の部分だ。一体役者たちがどのようにキャラクターを演じるかである。そうしたなかで8月24日、舞台版のキービジュアルが発表された。 ビジュアルの中央に位置するのは、若き日の草薙素子である。かなり難易度が高いと思われる素子を青野楓が見事にリアル化している。映画『ハイキック・エンジェルス』に出演し、モデルとしても活躍、舞台『BLOOD-C~The LAST MIND~』でも活躍した青野が、存分に素子を演じることになる。
本舞台は『攻殻機動隊 新劇場版』などの冲方丁が監修し、脚本を『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』などの藤咲淳一が執筆した。演出は舞台演出家で映画監督でもある奥秀太郎が務めている荒巻大輔役にはアニメ版で同役の声を担当した塾一久が決定している。