アニメーション見本市MIFA 世界63ヵ国から2680人、過去最高の参加者に

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アヌシー国際アニメーション映画祭の併設国際見本市として今年で30周年を迎えたMIFA(The International Animation Film Market)が、2015年にその存在感をさらに高めている。期間中の参加者は2014年を10%上回る2680人、世界63ヵ国から集まった。また出展企業は555にも及んだが、これは会場を前年より9%広げることで実現した。
そして国際見本市の成功の鍵を握るバイヤー、配給会社、投資家は346人とこちらも10%増である。短編長編の最新作、豊かな才能、そして新しい企画のための出会いの場として、MIFAは確実に成長している。

MIFAが多くのアニメーション関係者から注目を集めるのは、見本市の会場だけでない。ビジネス関係者のためのマッチング機能を多数持つからだ。ここには新しい企画のピッチング(プレゼテーション)や、制作進行中の作品を紹介する「Working in Progress」、企業との情報交換の場である「Share」、さらにヒット作の制作、ビジネスを紹介する「Making of」などがある。
また世界のアニメーションビジネスの最新情報を集める場でもある。期間中はビジネスにフォーカスした講演が設けられ、フランスを中心にした記者発表、ラインナップ発表会なども実施されている。

ピッチングは公式セレクションだけでも多数あり、それぞれの会場は満員で文字どおり熱気に溢れていた。参加企画はすでにある程度のかたちが出来ており、ピッチをすることで、共同製作のパートナーや出資者を探す。
企画はヨーロッパを中心に国境を越えたものが多く、同地域である程度大きな企画は国際共同製作が前提になっていることを感じさせた。共同製作では、20億円や30億円規模のミドルサイズの長編映画がヨーロッパでトレンドになっているようだ。期間中のコンファレンスでもこれをテーマしたセミナーもあった。
ハリウッドの100億円規模の大作映画とも、日本の数億円規模の長編映画とも異なる独自の道を歩んでいるようだ。今回は日本からのピッチングの公式出品はなく、日本からの国際共同製作への関心が各国と比べて低いことを感じさせた。

日本から参加のあったのが、映画『バケモノの子』が披露された「Working in Progress」、そして米国のテレビシリーズの監督として『アドベンチャー・タイム』の湯浅政明氏、チェ・ウニョン氏が日本から「Making of」に登壇した。いずれの講演も開催前から長蛇の列が出来るほどの人気を集めた。
湯浅政明氏が監督した『アドベンチャー・タイム』「フードチェーン」は、テレビシリーズ部門のコンペティション作品になっている。数あるエピソードのなかでベスト作品としてピックアップされた。

2015年のもうひとつの特徴は、米国企業の参加が引き続き存在感を増していることだろう。映画祭では『インサイド・ヘッド』などのハリウッド映画が多く上演されたが、MIFAでもディズニー/ピクサー、ドリームワークスアニメーション、ニコロデオンなどの大手企業が様々な企画を設けた。
2015年にアニメーション・パーソナリティ・オブ・イヤーとしてイルミネーション・エンターテイメントのクリス・メレンダンドリ氏を選んだことは象徴的だ。イルミネーションの最新作『ミニオンズ』は、フランスのマック・ガフと共同で制作している。まさにヨーロッパと米国をつなぐ象徴である。
ヨーロッパ+北米、ふたつの大きな地域をカバーすることで、アジア、ラテンアメリカなど他地域もMIFAへの関心が強める。国際見本市としてMIFAの強みはそうしたところにありそうだ。
《animeanime》

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