8月9日、米国ボルチモアで開催された東海岸最大の日本アニメ・マンガのコンベンション「OTAKON 2014」で、大会ゲストのイシイジロウ氏、コザキユースケ氏、由良浩明氏らにより『Under the Dog』の制作発表会を兼ねたパネルが開催された。日本の大物クリエイターが集まった新プロジェクトということあり、会場は超満員となった。筆者はからくも入場できたが、あまりの殺到ぶりに、中には入れない人も大勢いたほどだ。
ここで制作発表された『Under the Dog』は、日本の著名なクリエイターが多数参加するオリジナルアニメプロジェクトだ。イシイジロウ氏が原作者となり、コザキユースケ氏がキャラクターデザイナー、由良浩明氏がプロデューサー・音楽監督を務める。 SFアクション&サスペンスアニメである本作の概要については、『Under the Dog』の公式Kickstarter サイトが詳しいのでここでは省くが、アニメーションの制作陣も実力派ぞろい。監督は『ストレンヂア』『CANAAN』などで知られる安藤真裕氏。制作スタジオは『ゆゆ式』『ブラック・ブレット』『ばらかもん』などのキネマシトラス。そしてCG制作は『TIGER & BUNNY』『残響のテロル』などのオレンジである。
『Under the Dog』の制作発表が米国でされたのには理由がある。この作品の制作では、米国のクラウドファンディングサイトKickstarterでまず資金を募るためだ。Kickstarterは、幅広いファンが直接プロジェクトに資金的な応援をするクラウドファンディングサイトの大手である。 アニメーション制作資金ということもあり、今回募る出資の目標額は$580,000(日本円で約6千100万円)と大きいが、ファンからの関心は高く、制作発表からほぼ1ヶ月が経過したが、すでに支援者(backers)の数は6千人、支援金額が$410,000を越えた。これは目標額の70%にもあたる。(9月3日19時現在)