シャア専用オーリス誕生の舞台裏 仕掛け人に聞く | アニメ!アニメ!

シャア専用オーリス誕生の舞台裏 仕掛け人に聞く

インタビュー ビジネス

アニメーション“機動戦士ガンダム”とのコラボレーションで誕生した『シャア専用オーリス』、その商品化に向けた新プロジェクトをトヨタマーケティングジャパンがスタートさせた。

新プロジェクトでは、ジオン公国を代表する重機メーカー「ジオニック社」と「トヨタ自動車」が提携し『ジオニックトヨタ』社をWEB上に設立、社員を募集して様々なアイデアや意見を収集するユーザー参加型のキャンペーンを展開する。

同企画を担当するトヨタマーケティングジャパンの柳澤俊介氏、シャア専用オーリスのコンセプトカー製作を担当したトヨタモデリスタインターナショナルの松本雅治氏、企画を監修するサンライズのプロデューサー堀口滋氏、ガンダム事業部の佐々木新氏に参加してもらい話を聞いた(本文中の敬称は略させていただきます)。


◆オーリスとシャアのキャラクター性がマッチした

----:ガンダムと自動車という異色のコラボレーションが実現したきっかけは。

柳沢:この企画はトヨタ側から提案したもので、ガンダムとのコラボを狙ったのではなく、最初から“シャア”でいこうというピンポイントな企画です。『オーリス』は、イメージカラーの赤と“NOT AUTHORITY, BUT AURIS.”というキャッチコピーで露出展開していまして、まさに、赤いシャアと生き様がマッチしているのが一つ。また、高い性能を持つ“シャア専用”という部分が走行性能を強調するオーリスのイメージを引っ張ってくれると考えました。

佐々木:サンライズ側から“僕らがなにが出来るのか?”と伺ったところ、シャアというキャラクターの特殊性とスペシャリティを車に掛けるということで、最初から僕らの“シャア”像とも近く、具体的に“どんな車にしていくのか?”という話も盛り上がりましたね。個人的にも非常に車好きだったので、楽しく仕事をやらさせていただきました。

----:コンセプトカーを作ろうと考えたのは、どちらのアイデアだったんですか?

柳沢:コンセプトカーを作りたいと言ったのは我々の方です。実際に仕上がったコンセプトカーのデザインは、ほぼ100%(トヨタモデリスタの)松本さんの力といっていいです。ガンダムの世界、それもシャアを使うということで、“シールを貼るだけではダメですよ!、普通のオーリスとしても絶対にカッコいいものにしよう”と松本さんには力強く訴えていただきました。

----:松本さんは自ら手を挙げたんですか?

松本:そうですね。社内でもガンダム好きということで知られていたので“ぜひやらせて欲しい”と手を上げました。どういう方向性でコンセプトカーを作るのかをこのメンバーで話し合ったとき、やはり車としてカッコいいものでなければならないと考えまして、“プリミティブな車のかっこよさが前提としてあって、その上でガンダムの世界観を注入できたものがいいのではないか”と意見を述べたところ、皆さんに賛同いただいてこのコンセプトカーにまとまりました。


◆商品化を意識せずにデザイン

----:デザインに関しては、あらかじめ商品化を意識したものだったのでしょうか。

松本:コンセプトカーは、モビルスーツのデザインを一部抽出してそのまま車に取り入れたものなのですが、まずはガンダムの世界観を表現することが第一目標でした。シャアというカッコいい男が乗ってキマル車というのが第一で、それでいて一般の方が“これなら欲しいよね”と思って頂けるものにしようと思っていたので、発売ありきでは作っていないんです。

----:昨年の8月にコンセプトカーを発表しましたが、ファンからの反響はいかがでしたか?

松本:ガンダムファンというのは本当にコアな方がいますよね。私の考えるシャア像を注入したコンセプトカーなので、ファンの方が見たら袋だたきに合うのかと思って心配して眠れなかったです。いざ発表してみると、比較的温かく受け入れられたようで、ネット上でもいいね!といったポジティブなコメントも多く、ぐっすり眠れるようになれました。

----:新プロジェクトで設立された「ジオニックトヨタ」で、ユーザーの声を集めようと思ったのは、そういったコアなファンからの意見も吸い上げたいという意図からでしょうか。

堀口:アプローチとしては、キャラクターグッズでなく車、というところにあります。オーリスの購入を考える年齢層は家庭を持っている人も多いと思いますが、車という高価な商品を購入する際に、実用性や外への対面といったものを考えると自分の趣味丸出しの車は家庭内で理解を得られないだろうと思うんです。(新プロジェクトで商品化を考える中で)知らない人が見るとただの“カッコいい赤い車”それが“シャア専用”だった、というようなオシャレなポジションにまとまったら、家族にも受け入れられるのではないかと考えました。

----:家族を納得させる作戦を皆で考えようという狙いもあるのですね。

佐々木:コンセプトカーに関しては“シャアが乗るんだったら本物志向だよね”というところで、ガンダムファンの人達からすれば“いいじゃないか”というものにまとまっていると思います。ただ、本物志向を突き詰めると、ファンの人達もいろいろなアイデアを持っていますので、“もっとこうしたらいい”とかいう反応があるので、今後、商品化に向けてより熱い議論が繰り広げられると思うと、嬉しく楽しみである反面、恐ろしくもある(笑)、ところですね。


◆「シャア専用」が走っている姿を見て感動した

----:現在のガンダムファンの年齢層は、オーリスのターゲットとオーバーラップするという部分もありそうですが。

佐々木:ガンダムファンも、初代ファンの人達は40代とか30代後半になっていて、今回オーリスのターゲットも30代という話なので、その辺の層に向けてのアプローチにはなっています。

堀口:この企画では、冷やかしでもいいので車に興味をもってもらうのは嬉しいことだと思うんです。我々がイメージしているのは、ちょっとした日常の中、例えば家族の送り迎えをした後とかで一人になった時に“シャアの気分になれる”、これってちょっと楽しいことかなと思っているんです。オーリスに関しても、メガウェブでイベントをやった時に、プロドライバーの方に運転してもらったんですが、乗っていて“足回りがしっかりしている”というのが分かって、“シャア専用”としていいかなと感じています。

松本:私も走っているところを初めて見たんですが、感動しました。つや消しでアニメから飛び出したような車が、プロドライバーの運転で本気で走るんです。私は動いていない車をずっといじくっていたので、車は走ってなんぼだなと思いました。


◆ジオニックトヨタ社員のアイディアを具現化したい

----:コンセプトカーを発表して、ファンの声で多かった意見は。

佐々木:シャア専用と言うからには、「3倍速いのか?」というのはお約束でありましたね(笑)。堀口さんが会見でも言ったように、ドライバーの腕しだい、ということで…。もちろんスピード違反はいけませんよ。

松本:「価格はいくらなんだ?」というのはすごく多かったです。「シャア専用オーリス」で検索窓にキーワードを入れると、推測候補に「価格」が出てきますから(笑)。やはり価格は皆さん気になさっているようです。

----:いろいろなファンの声を集めていくと、より現実的な提案に収まっていく方向もありますが、もっと尖ったモデルが欲しいという声も出てきそうな気がしますが?

柳沢:その可能性はどちらもつぶしてはいないのですが、やはり、これだけ“欲しい”という声を頂いてますので、なるべく多くの人に乗っていただけるようにしたいと考えています。

松本:価格に関しては、少しでも多くの人に楽しんでもらう商品にしたほうがいいのではないかと考えていますので、ある程度現実的なものになってくるのではないかと思います。

----:具体的な発売時期は?

柳沢:2013年中には発売したいと思っています。ファンの方、いやジオニックトヨタ社員の力を借りてどんどん推進していきたいと思っています。

【インタビュー】シャア専用オーリス誕生の舞台裏…仕掛け人に聞く

《椿山和雄@レスポンス》
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