鈴木敏夫プロデューサー 高畑、宮崎両監督の2013年新作を会見で語る  | アニメ!アニメ!

鈴木敏夫プロデューサー 高畑、宮崎両監督の2013年新作を会見で語る 

映画公開の発表と合わせて、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーは、12月23日に両作品についての会見を行った。企画成立から公開決定に至るこれまでの歩みを語った。

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  • (左)『かぐや姫の物語』(C) 2013 畑事務所・NDHDDTK(右)『風立ちぬ』(C) 2013 二馬力・GNDHDDTK
12月13日に、東宝は2013年の公開作品のラインナップを発表した。そのなかの目玉となったのが、スタジオシブリの2作品『かぐや姫の物語』(高畑勲監督)、『風立ちぬ』(宮崎駿監督)だ。スタジオジブリ、日本、そして世界のアニメーション界を代表する両監督の長編を2013年夏に同日公開するという驚きのスケジュールが組まれている。
映画公開の発表と合わせて、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーは、12月13日に両作品についての会見を行った。企画成立から公開決定に至るこれまでの歩みを語った。

『かぐや姫の物語』は、『ホーホケキョ となりの山田くん』以来、14年ぶりの高畑勲監督作品となる。原案・脚本・監督を高畑勲さん、脚本のテレビドラマなどで活躍する坂口理子さんを起用する。音楽を数々の映画、テレビ番組などで活躍してきた池辺晋一郎さんが担当するのも注目だ。
また、製作として2011年3月に逝去した実業家・氏家齊一郎さんがクレジットされている。本作の企画が、長年にわたって温められていたものだと感じさせる。

実際に鈴木プロデューサーは、本作の映画化が2005年に生まれたこと明かした。当初は30分程度と思ったが、シナリオが仕上がると3時間半もの長さになっていたという。
そのうえで「脚本はとても素晴らしいもの」、『アルプスの少女ハイジ』を日本でやると、こうなるんだなと思ったと説明する。さらに、高畑監督自身が「もしかしたらこれは、僕の最高傑作になる」と笑いながら話していると紹介した。

『風立ちぬ』は、原作・脚本・監督の3役を宮崎駿監督自身がこなす。音楽は長年の宮崎駿作品には欠かせない久石譲さんが今回も参加する。
物語はゼロ戦を設計した実在の人物である堀越二郎を取り上げたものだ。宮崎監督がもともと戦争関係のものに対して非常に造詣が深かったこと、そして堀越二郎を個人的趣味としていろいろ調べているなかで今回の企画が立ち上がった。
戦闘機やタンク、そういうものが好きであるにも関わらず、戦争を反対する。一方で戦争の兵器、一方で戦争反対という人間が出来たんだろうと、監督が映画の中でその意味を明らかすることが大きなテーマになるという。

『かぐや姫』は、声を先に収録するプレスコにてすでに終えている。一方、『風立ちぬ』は、現在、宮崎監督の望む「現代の人より喋り方が早く、滑舌が良く、一人一人が凛としている人」を探している最中だ。
鈴木プロデューサーの言葉からも、夏の大作アニメであることが伝わってくる。

『かぐや姫の物語』
2013年 夏 全国ロードショー
/http://kaguyahime-monogatari.jp

原作: 「竹取物語」 
製作: 氏家齊一郎
原案・脚本・監督: 高畑勲
脚本: 坂口理子
音楽: 池辺晋一郎

『風立ちぬ』
2013年 夏 全国ロードショー
/http://kazetachinu.jp/

原作・脚本・監督: 宮崎駿
音楽: 久石譲
《animeanime》
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