『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』、『イノセンス』などで、国際的評価を獲得する押井守監督の最新長編映画は国際共同製作の『The Last Druid:Garm Wars』となる。2014年初夏の劇場公開を予定している。11月8日、プロダクション I.Gが明らかにした。
製作にはプロダクション I.G、そしてカナダ・トロントに本社を持つThe Nakamura Group Advantage, Inc.が参加する。The Nakamura Group Advantageは、2009年に設立されたエンタテイメント企業で長編映画やテレビ番組、デジタルコンテンツの制作・配給・マネジメントを手掛けている。
プロダクション I.Gは今年9月に、The Nakamura Group Advantageと共同出資の合弁会社Production I.G Canadian Bureauをカナダに設立している。これが今回のプロジェクトの中心になると見られる。

ハイクオリティーのアニメスタジオとして知られるプロダクション I.Gだが、今回は初の長編実写映画に挑む。押井守監督の新作であることに加えて、こちらも話題を呼びそうだ。
国際共同製作の実写映画ということから、これ以外にもこれまでにない取り組みとなる。本作は全編英語のセリフになり、俳優も英語圏から起用する。そして、『The Last Druid:Garm Wars』は、当初より世界50ヶ国地域での展開を視野にいれる。

現在明らかにされているスタッフは、押井守監督のほか監督補の佐藤敦紀さん、英語版脚本のGeoffrey Gunさんだ。佐藤敦紀さんは国内のVFXの第一人者として知られていることもあり、本作も大掛かりなVFXを取り入れることが想像される。より詳しいスタッフや配給なども今後順次明らかにされるだろう。
すでに押井監督は、スタッフの多くはプロダクションI.G以外から参加するとしている。また、映像は実写とはしつつも“実写ともアニメともつかない”と話しており、これまでにない映像への挑戦が期待される。

気になる内容は、現代とは遥かに時空を隔てた異世界 ANNWNが舞台になる。そこでは、ガルムと呼ばれる三種族のクローンたちが、空気や土地、テクノロジーをめぐって互いに争い続けている。そのうちの一種族コルンバに属する主人公カラは、戦場を離れ、荒野を彷徨い、やがてガルムの存在理由を知ることになる。
このあらすじは、その主人公たちの種族“ガルム”の単語から1990年代後半に計画され、その後製作が中断した『ガルム戦記』を彷彿させる。『ガルム戦記』は押井守監督を中心にプロダクション I.Gが制作するとされ、当時パイロットフィルムなどが作られた。しかし、2000年頃には製作が中断し、長らく幻の作品とされていた。
幻の巨大プロジェクトの復活を思わせる『The Last Druid:Garm Wars』は、大きな注目を集めるに違いない。2008年公開の『スカイ・クロラ』以来の押井守監督とプロダクション I.Gの長編映画の動きは今後も目が離せない。

『The Last Druid: Garm Wars』

監督・脚本: 押井守
監督補: 佐藤敦紀
英語版脚本: Geoffrey Gunn
制作: プロダクション I.G、The Nakamura Group Advantage ほか
公開予定: 2014年初夏(予定)《animeanime》