8月15日から19日まで、東京・調布市グリーンホールで開催されたキンダー・フィルム・フェステバィルが大盛況となった。開催5日間の動員総数は1万2243人にも達し、各イベントの満員が続出し、過去最高の賑わいだった。キンダー・フィルム・フェステバィルはこどものための映画に特化した映画祭として毎年夏に開催されている。今年で20周年を迎える。映画祭のチェアパーソンは、女優の戸田恵子さんが務めている。映画祭の作品は、世界各国から集められた子ども向けの作品である。子どもに人気の高いアニメーション作品が多いのが特徴だ。2012年は、『ももへの手紙』(日本)、『ロッテの冒険-月の石を探せ!』(ラトビア / エストニア)、『リサとガスパール』(フランス)、『きかんしゃトーマス』(英国)をはじめ多数のアニメーション作品が上映された。会期中は、インターナショナルコンペティション、特別上映、ワークショップが行われる。コンペティションにも子ども審査員が参加するなど、どのイベントも子どもが参加する。コンペティションでは、最優秀作品賞長編部門に日本の手描きアニメで、初夏に劇場公開された『ももへの手紙』が輝いた。表彰式には同作の沖浦啓之監督が登壇し、キンダー(子ども)審査員からトロフィーを受け取り、うれしそうな笑顔をみせた。また、最優秀作品賞短編部門は、ウィキリークスの創設者のジュリアン・アサンジの幼少時代がモデルとした『ジュリアン』(原題:julian)(オーストラリア)が選ばれた。難しいテーマだが、大人だけでなく、子どもたちにも評価を受けた。さらに世界の映画祭ディレクターらが、子どもたちに見せたい映画を選ぶ“おとなが選ぶ特別国際審査員賞”には、『しあわせのカラス』(原題:KAUWBOY)(オランダ)が選ばれた。本作は父と子の親子愛を描いた話題作である。映画祭では、開催20回を期に、これまで以上に世界の子ども映画祭との交流を深めるという。日本では珍しい、子どものためのグローバルな映画祭を広げていくことを目指す。2013年は8月に第21回の開催が予定する。今後も、より大きな発展が期待される。第20回キンダー・フィルム・フェステバィル/http://www.kinder.co.jp/
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