第65回映像技術賞 アニメ部門に「B★R」サンジゲンと「もののけ島のナキ」白組
また、映像技術奨励賞では、アニメーション・劇場公開作品に『ONE PIECE 3D 麦わらチェイス』の東映アニメーション、放送作品で『放浪息子』の加藤友宜さん(アニメインターナショナルカンパニー:AIC)が受賞している。過去1年間に映像表現で話題を呼んだ作品が、順当に選ばれたかたちだ。
日本映画テレビ技術協会は、映画、テレビ番組の映像技術者の団体で、映像技術の振興、発展を目指している。
その大きな役割のひとつが顕彰活動である。映像技術賞は映像制作技術を対象とし、過去1年間に公開された映画、テレビ番組を撮影、照明、録音、美術、編集、アニメーション、VFX、CGなどの分野ごとに選ぶ。その受賞履歴は日本の映像技術の発展の歴史を映し出している。
今回、映像技術賞アニメ部門で注目されるのは、劇場作品、放送作品ともフルCGアニメーションが選ばれたことだ。
『friends もののけ島のナキ』は、『ALWAYS 三丁目の夕日』などでも知られた白組が初の長編フルCGの劇場アニメに挑んだ作品だ。国内制作の子ども向けフルCGのキャラクター作品は受け入れられ難いとされてきたなかで、大きなヒットを飛ばし、日本のフルCGアニメの大きな可能性を切り拓いた。
『ブラック★ロックシューター』は、現実の世界を2Dアニメ、非現実の世界をサンジゲンによるフルCGアニメで描き分けた。CG映像の素晴らしさはもちろん、ふたつの映像技術の対比と番組内での融合が高い評価を受けた。
奨励賞の『放浪息子』は、水彩画が動くような独特の表現が放映時より注目を浴びていた。また、『ONE PIECE 3D 麦わらチェイス』は、人気アニメの3D(立体視)が話題を呼んだ。東映アニメーションは、アニメーションに加えて、VFX部門でも野口光一さんが『はやぶさ 遙かなる帰還』で奨励賞を受賞している。
映像技術賞、奨励賞の受賞作品は、それぞれが日本のアニメの最先端でありながら、映像的には大きな違いを見せる。日本の映像表現の多彩さを示している。
VFXでは、曽利文彦さんが率いるOXYBOTの活躍が見逃せない。VFX・劇場公開の『あしたのジョー』、放送作品の『南極大陸』の2部門の映像技術賞をOXYBOTが受賞した。同社はアニメでもフルCG映画『ドラゴンエイジ -ブラッドメイジの聖戦-』を制作している。奨励賞・VFXの東映アニメーションの受賞も考えると、VFXとアニメの技術的境界が曖昧になっている時代を象徴している。
映像技術賞と映像技術奨励賞の受賞作品・受賞者の詳細は、日本映画テレビ技術協会の公式サイトで確認出来る。
日本映画テレビ技術協会
http://www.mpte.jp/
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