公益財団法人川喜多記念映画文化財団は7月3日、第30回川喜多賞にアニメーション作家の山村浩二さんを受賞者としたことを発表した。
川喜多賞は、故・川喜多長政・かしこ夫妻および実娘の多和子の親娘二代が半世紀以上に渡り、映画を通じた国際間の友好や理解を深めることに尽力した業績を記念している。贈賞の対象は、日本映画の芸術文化の発展に甚大なる功績または映画を通じての国際交流に顕著な功績を残した個人もしくは団体である。選考委員会は7名から10名の選考委員で組織されている。

今回、山村さんへの贈賞理由として、意表を突いたテクニック、繊細でユーモラス、斬新でシャープでありつつも、観客の心を打つ表現でアニメーションの独自性を一貫して追求してきた点が挙げられている。また、作品そのものだけでなく、国際映画祭での審査員、国内外での講演、海外作家との交流や紹介など、徹底した献身が高く評価された。

山村さんは2002年の『頭山』でアカデミー賞の短編部門にノミネートのほか、2007年の『カフカ 田舎医者』と合わせてアヌシー、ザグレブ、オタワ、広島といった世界4大国際アニメーションフェスティバルでのグランプリを受賞している。
近年は2008年からの東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻での教授在任や昨年の『マイブリッジの糸』でカナダ国立映画制作庁(NFB)との共同制作などで活躍している。7月8日に広島の比治山大学短期大学部美術科に映像・アニメーションコースが新設されたことを記念した特別講演「山村浩二アニメーションを語る」に招かれている。
[真狩祐志]

公益財団法人川喜多記念映画文化財団
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