杉井監督と細田監督がエールを交換 今夏公開「グスコーブドリの伝記」、「おおかみこどもの雨と雪」で | アニメ!アニメ!

杉井監督と細田監督がエールを交換 今夏公開「グスコーブドリの伝記」、「おおかみこどもの雨と雪」で

『グスコーブドリの伝記』(7月7日公開)の杉井ギサブロー監督と、『おおかみこどもの雨と雪』(7月21日公開)細田守監督が、劇場公開を目前にして対談をおこない、お互いの作品にエールを送った。

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(左)細田守監督、(右)杉井ギサブロー監督
  • (左)細田守監督、(右)杉井ギサブロー監督
  • 『グスコーブドリの伝記』/『おおかみこどもの雨と雪』
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いま話題を集めている2本のアニメ映画、『グスコーブドリの伝記』(7月7日公開。ワーナーブラザーズ配給)の杉井ギサブロー監督と、『おおかみこどもの雨と雪』(7月21日公開。東宝配給)細田守監督が、劇場公開を目前にして対談をおこない、お互いの作品にエールを送った。配給会社の壁を越えた顔合わせは、きわめて異例であり、互いの尊敬の念がうかがえる内容となった。

杉井監督は『おおかみこどもの雨と雪』について、「めずらしくほろっとしながら観て、感動させてもらいました」と絶賛。細田監督も『グスコーブドリの伝記』に対して、「僕らがこれから日本人として「どういうふうに生きていくのか」を考えさせられます」と熱く感想を述べている。
杉井ギサブロー監督は、虫プロ出身。『鉄腕アトム』、『悟空の大冒険』、『タッチ』、『あらしのよるに』などを手がけ、戦後日本のアニメ史と共に歩んできた大ベテランである。7月28日には、その足跡を追ったドキュメンタリー映画『アニメ師・杉井ギサブロー』も公開される。
最新作『グスコーブドリの伝記』は、名作『銀河鉄道の夜』から約27年ぶりに再び宮澤賢治の原作に挑んだ意欲作。

細田守監督は、東映アニメーション出身。『ひみつのアッコちゃん』や『ゲゲゲの鬼太郎』などの演出で頭角を現した。
フリーに転じてからは、映画『時をかける少女』『サマーウォーズ』と次々と作品がヒットした。もっとも注目を集める若手監督の1人となった。新たに「スタジオ地図」を立ち上げての第1作が『おおかみこどもの雨と雪』となる。


細田守監督より『グスコーブドリの伝記』に対するコメント
「『グスコーブドリの伝記』を拝見させていただいて、僕はこの夏に観るべき映画だと強く感じました。ものすごくファンタジックな世界観で、これでもかと圧倒されるぐらいの美しい世界が本編中ずっと展開され、夏休みのさわやかな空気を感じるような素敵な映画です。
キャラクターのネコたちもとても可愛らしくて、親子でつくる楽しい夏の思い出になると思いました。イーハトーヴの風景、素晴しい世界というのがありながら、一方で今日的なテーマを深く描いている映画でもあり、僕らがこれから日本人として「どういうふうに生きていくのか」を考えさせられます。
イーハトーヴというのは宮沢賢治が作り出したもうひとつの日本みたいなところですよね。そういったところと僕らのこれからの未来というものを照らし合わせて見られる、とても意義のある映画だと思います。」

杉井ギサブロー監督より『おおかみこどもの雨と雪』に対するコメント」
「『おおかみこどもの雨と雪』は、人間であれ動物であれ、ある生命がうまれて育てられて、一人前になっていく過程があってはじめて成長する、そこにある細田監督の目線の厳しさと優しさががんがん伝わってくる。めずらしくほろっとしながら観て、感動させてもらいました。
親と子、人間と動物が自分たちの生命を子どもたちに託して、その子どもたちがちゃんと受け継いで一人前になっていくのを必死で守っていく「母性」というものを楽しく、ある意味では厳しく、アニメーションなのに行間をリアルに伝えてくる作品だと思います。
今回はおおかみと人間ですがそれはシンボルであって世の中にある宗教の違いや文化の違いとか、ミクロの差でしかないつまらない違いを、「いや同じじゃないか」という監督の目線が含まれて、それを問いかけている作品だと僕は思って観させてもらいました。」
[多摩永遠]

『グスコーブドリの伝記』
7月7日(土)、全国ロードショー
/http://www.budori-movie.com/

『おおかみこどもの雨と雪』
7月21日(土)、全国ロードショー
/http://www.ookamikodomo.jp/
《animeanime》
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