日本玩具協会は、2008年4月から2009年3月までの国内玩具市場規模が6636億円、前年比で1.2%の減少であったことを明らかにした。昨年前半までは好調に推移していたが、昨年暮れの世界不況の影響を受けクリスマス商戦が不振だったことから前年比でわずかにマイナスになった。 前年比で微減となったものの日本玩具協会では、他産業の大きな落ち込みに較べると減少幅は小さく全体として堅調に推移したという。 特に、雑貨やベビーカーなどのベビー用品を除いた主要10分野は3909億円と前年比1.7%増となっており、玩具へニーズと関心は底堅いという。 こうした玩具市場の堅調さを支えたのはカードゲーム市場である。2007年に40%以上の伸びをみせたカードゲームは2008年にも39.7%の伸びをみせ、市場は761億円まで拡大した。特に「デュエル・マスターズTCG」と「遊戯王OCG」の伸びが大きく、人気ブランドがさらに力を伸ばしている。 また、クッキングトイが好調な女児ホビーが37.2%増、スポーツトイが33.9%増と市場全体に貢献している。可動タイプの商品の好調からフィギュア市場も20%の増加である。一方、雑貨類は12.3%減、ぬいぐるみは13.5%減と厳しい状況になっている。 ここからはキャラクター商品というよりも、実際に遊ぶ商品に消費者の志向が向っていることを感じさせる。玩具協会では不況に強いおもちゃ業界という定説が今も健在だとする。 さらに統計にはまとめられていないが、今年4月からの国内市場は現在まで前年比プラスで推移しているという。日本玩具協会会長でバンダイナムコホールディングス会長の高須武男氏は、2009年は2008年を上回るのでないかとの見通しを述べた。 2009年は、この4月にテレビアニメの放映を開始した『メタルファイトベイブレード』がブームの様相を呈して業界全体を牽引している。さらに『プリキュア』シリーズが前年比で40%増、『仮面ライダーディケイド』も前シーズンを上回っており、定番商品が好調だ。 玩具協会では客単価は減少しているが、売上個数、客数の増加がそれをカバーしているとみている。今後も、新しい玩具を提案することで、玩具市場の拡大を目指す構えだ。日本玩具協会 /http://www.toys.or.jp/
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