アニメ製作を行うGDHは、アニメ作品『アフロサムライ』の続編である『アフロサムライ:RESURRECTION』のDVDを2月3日に北米で発売した。作品は、GDHの子会社であるゴンゾが北米向けの展開作品として制作した。 今作は2007年にリリースされた前作『アフロサムライ』のDVDなどの北米セールスが好調だったことから実現した。作品は前作と同様MTV系の若者チャンネルであるスパイクTVで、本年1月25日放映されている。放映後一週間のスピード発売となる。テレビ放映後の興奮が冷めないうちに、店頭に商品を並べる戦略が伺われる。 DVDも前回と同様、米国最大の日本のアニメの流通会社であるファニメーション(FUNimation Entertainment)が発売する。前回は、北米の日本アニメの販売ランキングの1位にもなっているだけに今回も期待がかかる。 また、今回は、前回のヒットにより作品のメディアでの露出が格段に増えている。さらにナムコバンダイ ゲームス アメリカが、1月27日に北米でビデオゲームソフトも発売している。ゲームとアニメとのシナジー効果も考えられ、DVDの売上は前作を上回る可能性もありそうだ。 しかし、前回と変更になった部分もある。最とも大きな相違点は、前作が30分番組5本のミニシリーズだったのに対して、今回は2時間のテレビ映画となっていることである。テレビシリーズより映画のほうが売れ筋となっている現在のDVD市場環境が考慮されていると見られる。 さらに大きな違いは、北米展開拡大の一方で、日本国内でのビジネス展開が現状で全く発表されていなことである。前作は国内でもテレビ放映や劇場公開、DVDの発売も行ったが、北米市場ほどの注目は得られなかった。 海外と一緒にアニメの製作事業を行なう場合、いずれの市場を主とするか、あるいは両方の市場を狙って行くのか難しいとされている。当初から両方狙うのは難しく、多くの日本アニメは国内市場が先にあり、海外市場は後からついてくるものとなることが多い。 『アフロサムライ』は、両市場が同時に狙うことが難しいことをあらためて明らかにした。一方で、主市場が日本でなく、北米という新しいビジネスの在りかたを提示している。GDH /http://www.gdh.co.jp/ ゴンゾ /http://www.gonzo.co.jp/
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