STUDIO4℃『Genius Party Beyond』夏公開 TAF2008 | アニメ!アニメ!

STUDIO4℃『Genius Party Beyond』夏公開 TAF2008

イベント・レポート

『Genius Party Beyond』いよいよ公開
 3月27日から30日まで行われた東京国際アニメフェア2008のSTUDIO4ブースにて、2008年夏に公開定の劇場作品『Genius Party Beyond』の公開トークショウが開催された。登場したのはSTUDIO4の社長でプロデューサーの田中栄子さんと森本晃司監督である。
 トークショウはパブリックデーの2日間にわたり、1日目に『Genius Party Beyond』全体、2日目に同作品内の森本監督の作品『次元爆弾』についての詳細な話題が繰り広げられた。

  『Genius Party』は2007年7月に公開された短編7作品からなる劇場作品で、渡辺信一郎監督や河森正治監督をはじめとした実力派が集った話題作である。
 2008年2月には米国・ワシントンにあるケネディセンターで公開され、好評を得た。ケネディセンターはアート界で権威ある総合文化施設で、今回はファンイベントとしてではなく、メインカルチャーとして取り上げられた点が興味深い。
 その第2弾として、2008年夏に『Genius Party Beyond』が劇場公開される。今回は短編5作品による構成である。参加するクリエイターは、前田真宏監督、中澤一登監督、大平晋也監督、田中達之監督、森本晃司監督となっている。

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監督達のエッセンスが詰まった5本
 今回の5本は短編が故にぎっしり監督のエッセンスが詰まっている作品ばかりである。田中プロデューサーは「最初のエンターテイメントから個人の胎内回帰へ一気にもっていかれる。この雰囲気をぜひとも劇場で味わってほしい」と語る。
 前田監督の『GALA』は代表作『巌窟王』の荘厳な雰囲気とは大きく異なり、明るい作風になっている。田中プロデューサーによると、前田監督の考えるエンターテイメントを分かりやすい形で伝えようとする彼の姿勢が表れた作品である。前田監督の新しいスタートだと思って見てほしい」と語った。

 中澤監督は、『キル・ビル』のアニメパート監督、『サムライチャンプルー』のキャラクターデザインなど、エッジの効いた作風で知られているが、実は不条理やギャグが得意であるという。今回は月面都市を舞台に地底に向かって宝探しをする物語で、シニカルなテーマが描かれる。
 大平監督は劇場作品を中心に活躍する実力派アニメーターである。今回が初監督作品となる『わんわ』は、色とりどりの切り絵のような画面でパラパラマンガの動きの面白さを表現した意欲作である。子どもに愛情を注いで生涯を捧げるという意味を込めて作った。田中プロデューサーが「一枚一枚の絵を止めて見て欲しい」と語るほど力が入っている。

 田中達之監督はアニメだけではなく、イラストレーションの世界でも人気が高い。『陶人キット』は2002年に発売されたSTUDIO4の短編集に予告編が収録され、この映画でようやく全編が披露される。
 森本監督は『次元爆弾』は、森本さんの作風を知っている人だと「胸がキューっと痛くなる」作品であるという。テクノ界の鬼才であるJuno Reactorが音楽を担当するほか、音楽家の菅野よう子さんが声優として起用される。

天才たちが飛び出す
 田中プロデューサーは、STUDIO 4は自分たちが表現したいものを作るために設立した会社であるという。その中で、『Genius Party Beyond』は集大成とも言うべき映画となる。
 映画のタイトルに「Genius」(=天才)という語を盛り込んだことについて田中プロデューサーは、天才的なクリエイターたちが世界に飛び出していく足がかりにしてほしく、発想から変えるためだという。「自分で何かを表現するなら言い訳をすることなく腹をくくって」自分の持ち味を一番出して作り上げて欲しいと語る。

 森本監督は当初この企画に困惑したようだが、「どうせみんな心の中では、自分は天才だと思っているから(笑)。照れている時代は終わったと思っている。みんないい歳なんだから開き直ってやろう」と決意を語る。
 森本監督は自作について「自分たちがアニメの魅力を感じた時の原点に戻って、面白さって何だろうと考えて作りました。この映画の中にはそれがいっぱい隠されているので持って帰ってもらえるとうれしい」と見所を語った。『Genius Party beyond』は夏頃公開、前作『Genius Party』のDVDは7月7日に発売される予定となっている。

東京国際アニメフェア2008  /http://www.tokyoanime.jp/ja/

STUDIO 4 /http://www.studio4c.co.jp/top.html

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