台湾のアニメ映像関連市場は35億円 JETRO調査 | アニメ!アニメ!

台湾のアニメ映像関連市場は35億円 JETRO調査

レビュー 書評

 日本貿易振興機構(JRTRO)が進める世界各国市場における日本のコンテンツ市場の調査レポートの最新版として「台湾におけるコンテンツ市場の実態」がリリースされた。
 このレポートはこれまでのレポートと同様にコンテンツ産業を映画、テレビ番組、漫画・アニメ、音楽、ゲームの5つの分野別に市場の現状と、ビジネスの仕組みを報告している。

 レポートは広範囲な分野を扱っている。このため個別の市場の情報は少なくなってしまい、具体的な市場の数値が少ないのがやや残念である。しかしそれでも、他のレポートと同様に、これまで本格的に市場調査をされていなかった分野だけに今後の貴重な情報となる。
 今回の調査でアニメ市場について感じたのは、台湾の日本アニメ関連市場の意外な小ささである。例えば2005年の日本の映画全体の興収は1億3000万台湾ドル(約4億5000万円)で、このなかには実写映画も含まれる。台湾の興収発表がほとんど台北市のみでしか行われていないとしても、全体では日本の中程度のアニメ映画のヒット1本分にしか相当しない。

 また、調査によれば台湾の映画、テレビ、DVDなどのアニメ関連企業の2005年の売上高は約4000万ドル、そのうち7割の約3000万ドルが日本のアニメだとしている。これは日本円でおよそ約35億円となる。
 日本では2005年にアニメDVDの売上高だけで970億円、アニメDVDが不振とされた米国でも425億円、フランスのアニメDVDの市場はおよそ150億円とみられている。
 世界の主要国と較べて台湾のアニメ市場が、かなり控えめな規模であることがわかるだろう。より詳細な調査も欲しいところだが、台湾の人口が決して多くないといった市場の絶対的な大きさが関係しているだろう。

 台湾はアジアの諸国のなかでも所得水準の高い国であるにも関わらず、これまで欧米諸国や中国などと較べてアニメビジネス面で注目されることが少なかった。その理由は政治的な理由ではなく、こうしたマーケットのサイズにあるのかもしれない。
 しかし、台湾が世界的にみて比較的小規模な市場であるとしても、そのビジネスは無視出来ない。それはレポートのなかのインタビューにもあるように、特に流行に敏感で最先端の情報追う台湾が世界の華人マーケットの先行指標となる点である。同国の中国や香港、世界中の華僑に向けた情報の波及効果は過小評価出来ない。

日本貿易振興機構 /http://www.jetro.go.jp/
/台湾におけるコンテンツ市場の実態(輸出促進調査シリーズ)  2007年3月
《animeanime》
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