小学館は2007年春に新たにライトノベルに特化した新文庫「ガガガ文庫」と「ルルル文庫」を創刊する。それぞれガガガ文庫は少年向けのエンターテイメント、ルルル文庫は少女向けファンタジーとし、男女別に住み分けを行う。
 さらに小学館はこの文庫創刊決定と同時に、ライトノベルを対象とした懸賞小説賞「第1回 小学館ライトノベル大賞」の募集を開始した。

 第1回 小学館ライトノベル大賞は新文庫に合わせて、ガガガ文庫部門とルルル文庫部門に分かれている。ガガガ文庫部門の審査委員には、小説家の冲方丁氏、アニメ監督の森本晃司氏、評論家の仲俣暁生氏が行う。
 また、ルルル文庫のほうは、小説家石田衣良氏、榎木洋子氏、マンガ家の篠原千絵氏が審査委員となっている。募集締め切りは9月末日、大賞作品は200万円の賞金と文庫本化が約束される。

 ライトノベルは10代中高生を対象としたエンターテイメント小説の総称で、出版不況と呼ばれる書籍の売れ行きが落ち込むなかで健闘している。角川書店のスニカー文庫や集英社のコバルト文庫など多くの出版社が手掛けているが、これまで小学館は本格的には取り組んでこなかった。
 小学館は好調とされる同分野へ参入することで、ビジネスの拡大を目指していると思われる。同時に、マンガを中心としたキャラクターマーケティングを得意としてきた小学館にとっては、今回のライトノベル市場参入はキャラクタービジネスとしても重要である。

 近年はアニメ作品の制作が急増する一方で、これまで優良な原作を供給してきたマンガ作品が不足するようになっている。このため最近は、人気ゲームや小説を原作としたアニメ制作が増える傾向にある。
なかでもアニメがターゲットしたい視聴者層とファン層が重なるライトノベルは、アニメ原作の新たな供給源としても注目されている。
 そうした人気ライトノベルから、これまでも『十二国記』や『今日からマ王!』、『魔術師オーフェン』などの多数人気アニメが誕生している。この春の新作アニメでも、『彩雲国物語』や『涼宮ハルヒの憂鬱』などの注目作がある。 

 小学館はこれまでの人気漫画雑誌では、連載マンガを急激に増やすことは難しい。このためアニメ制作の急増の前でビジネスチャンスを失うことになりかねない。ライトノベル市場への参入は、アニメを始めとする映像・ゲーム作品への2次利用も期待も計算に入れたものと考えて良いだろう。

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