宮崎監督のタイム誌トップ100人の意味 | アニメ!アニメ!

宮崎監督のタイム誌トップ100人の意味

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 毎年、米国のタイム誌が選ぶ世界で最も影響力のある人物に『ハウルの動く城』などの人気アニメの監督として知られる宮崎駿氏が選出された。このリストは、『指導者と革命家』、『ヒーローと偶像』、『科学者と思想家』、『芸術家とエンタテイナー』、『起業家と企業人』の5部門から各20人ずつ選ばれる。
 宮崎氏は『芸術家とエンタテイナー』の分野で選ばれたが、この分野からは他にゲームソフト『Halo』開発チーム、マイケル・ムーア監督、ジョニー・デップ氏らが選ばれている。また、宮崎監督以外の日本人では、渡辺捷昭次期トヨタ社長が選ばれている。

 タイム誌は世界に影響力と題しているが、米国の雑誌であるため米国とヨーロッパの比重が高くその他の地域に手薄くなっている。むしろ米国から見た世界の重要人物と考えたほうが近い。つまり、米国からみた世界の中でも宮崎駿氏が強い影響力を持っていると考えられる。
 これまで宮崎監督は日本を除く世界では卓越した劇場興行収入を得てない。この選出はカンヌ国際映画祭やベネチア国際映画祭での評価に代表される芸術家としての評価や、映像やアニメーションに携る内外の同業者への影響力が重視されたためといえる。

 宮崎駿氏と少し離れてこのトップ100に入る日本人を見てみるとまた興味深い。本年2005年に選ばれたのが宮崎監督以外に渡辺捷昭次期トヨタ社長である。本年は2人だけだが、昨年は5人が選ばれている。日本銀行の福井俊彦総裁、経団連奥田碩会長(トヨタ会長)、張富士夫トヨタ社長、プレーステーションを製造・販売するソニーエンターテイメント久夛良木健社長、それに『リング』シリーズのホラー映画で知られる映画監督中田秀夫氏である。
 今年、昨年の7人のうち3人までがトヨタの経営者というのも驚かされるが、残りは日本の通貨・円を代表する日銀総裁を除けば、ゲームとホラー映画、アニメといった日本のコンテンツビジネスの代表選手ばかりである。近年の米国から見た日本は、円とトヨタとジャパニーズコンテンツの国がイメージというわけである。近年の経済産省を中心とする行政は、コンテンツ産業を次世代の産業として育成することを目指すしているがこれも的を得たものだと言えそうだ。
 米国からの日本への関心は、政治から経済そして文化に移りつつあるのかもしれない。そうした中で力を持ちつつある日本の文化の力を、逆に経済や政治面での力に生かす狡猾さが日本には必要ではないだろうか。

/スタジオジブリ 
/タイム 
タイム誌の100人のリストが見れます
/http://press.arrivenet.com/bus/article.php/618038.html
《animeanime》
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