ニッケルオデオンに見るジャパネスク | アニメ!アニメ!

ニッケルオデオンに見るジャパネスク

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 米国のニッケルオデオン(Nickelodeon)系のアニメーション専門ケーブルチャンネルのニックトゥーン(Nicktoon)は、今年8月からコマーシャルを取るベーシックチャンネルに衣替えすると発表している。これは、2002年に設立したこのチャンネルがアニメーションファンの間で人気が高まってきているためである。

 そのニックトゥーンは、2006年の新番組として3作品を発表している。発表された作品はSF作品で2251年を舞台にした『Sky land』と日本アニメをパロディ化した『Kappa Mickey』、それに、忍者学校を舞台にしたフランス製のアニメーション『Shuruken School』である。
 いずれも日本アニメではないが、3作品のうち2作品までが日本を舞台にしている。『Kappa Mickey』については、当ブログの1月31日でも一度触れたが、日本アニメのスターになった売れない米国人俳優を主人公にした日本アニメをパロディ化したアニメーションである。その衝撃的なプロモーション映像には驚かされた。
 一方、『Shuruken School』はパリをベースにアニメーションを製作しているxilamによる普通のコメディーアニメであるが、舞台が日本の忍者学校という設定になっている。こちらもプロモーションビデオを公開しているが、『Kappa Mickey』の映像を観た後ではあまり違和感はない。若干?と思うこともあるが、むしろいかにもな日本風を醸し出している。 
 しかし、この作品でより注目すべきは主人公が明らかに2頭身のアジア人であることだ。日本アニメ以外でアジア系の主人公が普通に出て来ることは、一昔前であればまず考えられなかった。こうした変化には、米国における日本アニメの普遍化が少なからず影響を与えているに違いない。

 日本をモチーフにして人気を呼んでいるアニメーションというと他にサムライをテーマにした『サムライジャック』や日本のポップスターPUFFYを主人公にした『Hi Hi Puffy AmiYumi』などが思い出される。これらを合わせて考えると、米国で日本を題材にアニメーションを作る時に、米国で受ける(あるいは関係者が受けると思っている)要素が2つあるようだ。
 ひとつは、日本の伝統的なものに根ざしたもので“侍”、“忍者”といったものである。これは、上記の『サムライジャック』や『Shuruken School』さらには、『忍者タートル』なども含んでよいだろう。さらに、『ナルト』や『るろうに剣心』といった日本アニメ人気も含めると“侍”、“忍者”というのは、日本が格好いいと思われる重要な要素と思われる。それと、さすがにアニメには出来ないが、現在ハリウッで製作中の大作映画『さゆり』なども考えると“芸者”も相変わらず重要なモチーフだろう。
 一方で、『Kappa Mickey』や『Hi Hi Puffy AmiYumi』に見られるのは、日本の現在のポップカルチャー自体に対する興味とそれを楽しんでやろうというスタンスだ。『Kappa Mickey』はまさに日本アニメの違和感を楽しんでしまおうという感じであるし、『Hi Hi Puffy AmiYumi』も、何か普通じゃない日本のキャラクター、POPミュージックを楽しもうという雰囲気を最大限に利用している。
 現在の米国アニメーションの中には、古くからある日本のイメージと現代的な日本のイメージが混在しているようだ。しかし、こうしたイメージを同時に楽しんでいる米国人に実際のところ日本はどんな国に映っているのかは気になるところである。

/ニッケルオデオン 
『Shuruken School』の製作会社 /Xilam 
Kappa Mikey の製作会社 /AnimationCollective
《animeanime》
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