バンダイナムコゲームスとアスミック・エース エンタテインメントは、バンダイナムコゲームスの開発・発売する人気ゲームソフト「鉄拳」シリーズを原作にフルCGアニメーションの劇場映画『鉄拳 BLOOD VENGEANCE』を製作、日本と北米で公開することを明らかにした。2011年夏に北米にてプレミア公開、国内では9月3日より新宿バルト9ほか全国主要都市で3D(立体視)にて公開する。配給はアスミック・エースが手がける。 「鉄拳」シリーズは1994年にアーケード向けの対戦格闘アクションゲームとして誕生、魅力的なキャラクター達もあり多くのファンから支持を集め、大人気となった。その後、家庭用ゲームソフトでも展開し、シリーズの全世界売上高は4000万本を超える。さらに携帯向けゲームやパチスト、キャラクター商品など幅広い展開をする。 1998年には2Dアニメシリーズに、2010年には米国で実写映画『TEKKEN -鉄拳-』も製作されている。しかし、フルCGの劇場アニメーション化、3Dでの製作は初となる。 フルCGアニメーションでの映像化実現は、映画制作を手がけるデジタル・フロンティアの存在も大きいそうだ。デジタル・フロンティアは、CG、VFX、デジタルアニメーションを手がける国内有数のプロダクションスタジオである。同社は、もともと「鉄拳」シリーズのオープニングなどを行っていた。今回の映画でもそうした技術が活かされる。 また、デジタル・フロンティアはモーションキャプチャを多用したCGアニメーション、『EX MACHINA – エクスマキナ』や『バイオハザード・ディシェネレーション』などの実績がある。いずれも確かな映像技術とエンタテインメント性の豊かさで高く評価された。特に海外市場で大きなヒットとなった。 『バイオハザード・ディシェネレーション』は、カプコンの人気ゲーム「バイオハザード」シリーズの映画化である。こうした実績も、『鉄拳 BLOOD VENGEANCE』の制作でもデジタル・フロンティアに、白羽の矢がたった理由とも言える。 監督にはデジタル・フロンティアの毛利陽一さん、シリーズ構成には『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』や『交響詩篇エウレカセブン』などSF作品を得意とする佐藤大さんが起用された。 1986年の『スーパーマリオブラザーズ』、2001年の『ファイナルファンタジー』など、日本で生まれた人気ゲーソフトが劇場映画化されるケースは少なくなかった。そうした動きは『バイオハザード』や『サイレントヒル』、『プリンス・オブ・ペルシャ』などの成功を受けて、近年益々強まっている。 主な企画でだけでもスクウェア・エニックスHD『トゥームレイダー』、エレクトロニック・アーツの、『ドラゴンエイジ』、カプコンの『デビルメイクライ』などがある。こうした作品は原作、あるいは制作で日本の企業が加わるケースも多い。 そうしたなかでバンダイナムコゲームスは、『TEKKEN -鉄拳-』などはあるものの海外市場も視野に入れたゲームの映像化では遅れを取っている印象が強い。映像化はゲームソフトの認知度、ブランド力にもつながる。バンダイナムコゲームスが、今後さらに映像化戦略を拡大するか注目される。『鉄拳 BLOOD VENGEANCE』/tekken-bloodvengeance.com2011年夏、北米公開 2011年9月3日 日本公開企画・製作・原作: バンダイナムコゲームス制作: デジタル・フロンティア監督: 毛利陽一脚本: 佐藤大配給: アスミック・エース エンタテインメントバンダイナムコゲームス /http://www.bandainamcogames.co.jp/デジタル・フロンティア /http://www.dfx.co.jp/
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