玩具企画・製造・販売のウィズは、7月9日に平成21年5月期(20年6月~21年5月)の通期決算を発表した。オリジナル企画玩具の苦戦もあり、売上高は前年比で6.1%減の33億3400万円になったほか、営業損失は12億9000万円、経常損失は12億6200万円、当期純損失は15億9600万円となった。前年に引き続く赤字決算となった。 早期退職者への割増退職金やプロダクションリードの事務所移転費用、新規事業からの撤退費用計上などの特別損失を計上した。このため最終赤字は前年の7億9400万円から15億9600万円に拡大した。 業績の足を引いたのは、オリジナル製品の売り上げ不振である。前年を上回る商品数を展開したものの一部の商品を除くと総じて低調な結果となった。また、主力商品の「たまごっち」の権利売上高の減少は、粗利益率が高かっただけに売上規模以上に業績に影響を与えている。 一方で、OEM製品の売上高は堅調であった。「∞エダマメ」がヒットしたほか、ウィズも原作権の一部を持つVFXテレビドラマ『ケータイ捜査官7』のキャラクターを利用した「フォンブレイバー」も堅調だった。 これによりおもちゃ事業の売上高は33億1400万円(前年同期比3.4%減)と売上高の大半を占める。そのほか事業では当該期にペット・アパレル事業から撤退したことから、売上高は2000万円と前年比で83%減となった。 平成21年5月期は、ウィズにとっては経営体制再編の期間となった。アニメ制作会社プロダクションリードの売却、不採算の子会社の整理、人員削減に着手し、より身軽な経営体制を構築した。 また、今後は平成21年5月期の赤字の原因のひとつとなったオリジナル事業を縮小させる。同社の得意とする玩具開発と製造に今までより特化することで、企業体力の回復を目指すことになる。 OEM供給の玩具事業では、『プリキュア』シリーズの新番組の関連商品や昨年11月から販売を開始した「たまごっちプラスカラー」の販売が既に堅調である。今後の業績回復は意外に早いかもしれない。 ウィズは平成22年5月期の売上高を38億2000万円、経常利益5500万円、当期純利益1億4300万円を見込んでいる。ウィズ /http://www.wizinc.co.jp/
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