「精霊の守り人」 米国でテレビ放映と小説版刊行開始 | アニメ!アニメ!

「精霊の守り人」 米国でテレビ放映と小説版刊行開始

 米国の出版業界情報のパブリッシャーズ・ウィークリー(Publishers Weekly)によると、日本ではNHK-BSや教育テレビで放映されたアニメ番組『精霊の守り人』が、8月下旬より米国のカートゥーンネットワーク深夜枠(アダルト・スイム: Adult Swim)で放映される。
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 米国の出版業界情報のパブリッシャーズ・ウィークリー(Publishers Weekly)によると、日本ではNHK-BSや教育テレビで放映されたアニメ番組『精霊の守り人』が、8月下旬より米国のカートゥーンネットワーク深夜枠(アダルト・スイム: Adult Swim)で放映される。
 作品は、米国の中堅アニメ流通会社であるメディア・ブラスター(Media Blasters LLC)が放映権を獲得しており、同社を通じてカートゥーンネットワークで放映されるという。
 テレビ放映の後にはDVD販売も行われるとしているので、テレビ放映はDVD販売を念頭においたプロモーション的な位置づけもありそうだ。

 さらに、アニメ放映と同時期に、Arthur A. Levine Booksから上橋菜穂子氏の原作小説の発刊も行われる。
 Arthur A. Levine Booksは、米国では児童文学を主に手がける出版社で、アニメやマンガとのつながりはない。今回は、米国でテレビアニメ放映と一般書籍が連動する珍しい例となっている。

 カートゥーンネットワークのアダルト・スイム枠は、アニメの中でもヤングアダルト以上の年齢の高いアニメファンに作品を送り出すチャンネルである。伝統的に日本でヒットしたテレビアニメの放映を多く行っている。
 現在は『コードギアス 反逆のルルーシュ』や『DEATH NOTE』、『Bleach』などを放映している。この枠での放映はDVDの放映にも大きな影響があるとされている。このため『精霊の守り人』のビジネス面での成果も期待できる。

 『精霊の守り人』は上橋菜穂子氏による全10巻からなる「守り人」シリーズの第1弾で、1996年から偕成社から刊行されている。日本の児童文学、ファンタジー小説として高い評価を受けている。
 作品はアニメ制作会社プロダクション I.Gの手でアニメ化され、監督には『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』などで知られる神山健治氏が起用されている。原作の世界観を見事に再現した演出などで、こちらも高い評価を受けている。

 しかし、主人公のバルサが30過ぎの女性である点や、剣や魔法の派手な物語とは異なるじっくり見せる内容がやや地味とも見られていた。それだけに男性向けの派手なアクション作品が多い、アダルト・スイムでの放映はやや意外感もある。
 これは作品の物語への評価に加えて、欧米人の好むアジア的なファンタジー物語が、アダルト・スイムのスタッフにアピールしたのかもしれない。テレビだけでなく、DVD、書籍と今後の展開にも注目が集まりそうだ。 

パブリッシャーズ・ウィークリー(Publishers Weekly)
 /http://www.publishersweekly.com/
/Moribito’ Heads to America in Print and on Screen

精霊の守り人 公式サイト(アニメ) /http://www.moribito.com/ 

アダルト・スイム: Adult Swim /http://www.adultswim.com/
メディア・ブラスター(Media Blasters LLC) /http://www.media-blasters.com/
Arthur A. Levine Books  /http://www.arthuralevinebooks.com/
《animeanime》
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