梶裕貴、下野紘を“意識”していた時期…今だからこそ言える「お互いの関係性」は?【インタビュー】 | アニメ!アニメ!

梶裕貴、下野紘を“意識”していた時期…今だからこそ言える「お互いの関係性」は?【インタビュー】

女子大生がハリウッド女優への階段を駆け上がるシンデレラ・ストーリーを描いた海外ドラマ『FAMOUS IN LOVE』が、海外ドラマ専門チャンネル スーパー!ドラマTVにて独占日本初放送。11月23日(金・祝)22時より第1話がスタートする。

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下野紘&梶裕貴/『FAMOUS IN LOVE』インタビュー(c) Warner Bros. Entertainment Inc.
  • 下野紘&梶裕貴/『FAMOUS IN LOVE』インタビュー(c) Warner Bros. Entertainment Inc.
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  • 梶裕貴/『FAMOUS IN LOVE』インタビュー(c) Warner Bros. Entertainment Inc.
  • 下野紘/『FAMOUS IN LOVE』インタビュー(c) Warner Bros. Entertainment Inc.
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  • 『FAMOUS IN LOVE』(c) Warner Bros. Entertainment Inc.
  • 『FAMOUS IN LOVE』(c) Warner Bros. Entertainment Inc.
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女子大生がハリウッド女優への階段を駆け上がるシンデレラ・ストーリーを描いた海外ドラマ『FAMOUS IN LOVE』が、海外ドラマ専門チャンネル スーパー!ドラマTVにて独占日本初放送。11月23日(金・祝)22時より第1話がスタートする。

『FAMOUS IN LOVE』(c) Warner Bros. Entertainment Inc.『FAMOUS IN LOVE』(c) Warner Bros. Entertainment Inc.
物語の主人公・ペイジは、ロサンゼルスの大学に通う女子大生。親友でルームメイトのジェイクとは、互いに友人以上の感情を抱いているが、自分の気持ちを相手に伝えられないでいた。そんなある日、ペイジはもう1人の親友でルームメイトのキャシーに誘われて、ベストセラー小説が映画化となる『ロックト』のオーディションに参加。

一方、『ロックト』のプロデューサーであるニーナは、女性関係が派手な息子レイナーのゴシップをコントロールするのに追われていた。すでに『ロックト』への出演が決まっている若手スターのレイナーは、オーディション会場で見かけたペイジに強い印象を受ける。レイナーの相手役は、実績のある女優たちが有望視されていたが、第2次選考に残ったペイジは、レイナーと抜群の相性を発揮。そして、見事ヒロイン役を射止めるのだが……。

この度、ペイジを巡って“恋のライバル”となる、ジェイク役の下野紘さん、レイラー役の梶裕貴さんにインタビュー。自身がペイジの立場だったら、ジェイクかレイラーどちらを選ぶのか? アニメとは違った、2人が吹き替えだからこそ魅せる“声優らしさ”などについて語っていただきました。
また、数々のアニメ作品のほか、ラジオ番組などでも共演し仲が良いと知られる2人。声優である以上、“ライバル”となる瞬間もあるはず……。ということで、お互いが思っている2人の“関係性”についても聞いてみました。

下野紘&梶裕貴/『FAMOUS IN LOVE』インタビュー(c) Warner Bros. Entertainment Inc.下野紘&梶裕貴/『FAMOUS IN LOVE』インタビュー(c) Warner Bros. Entertainment Inc.

■梶裕貴「“吹き替えである意味”をつくり出せたら」


──お2人が演じているキャラクターについて教えてください。


僕が演じるレイナーは、甘いマスク、巧みな会話術など、女性を惹きつける要素がたくさんある男性です。その上、お芝居も上手くて、母親のニーナが映画プロデューサーでもあるので、ハリウッドにおける立ち位置を若くして確立しているようなところがあります。でも、その分、女癖が悪かったり、アルコール依存症だったりというトラブルも抱えていて、こういったドラマには欠かせない役どころです。実はレイナーはだんだん印象が変わっていくキャラクターでもあるんです。ドラマが進んでいくにつれて、彼の中のピュアな部分、孤独を抱えている部分、子どもっぽい部分などが見えてくるので、そこが注目ポイントかなと思います。

下野
ジェイクはある意味、レイナーとは真逆の存在かなと思います。どこか報われずにいる部分もあり、ペイジとはお互い気になる存在でありつつも、一歩を踏み出せずにいます。だから、物語の中では「こういうふうにしておけば良かったのに」と思うようなことが多かったりしますね。スタートから我々以外にもいろんなキャラクターが登場しますけど、一人の女の子の劇的な変化とともに、周りのキャラクターもどんどん変化していって、最終的にどうなるのか本当に見当がつかない感じになっていきます。だから、ジェイクもどうなっていってしまうのか気になります。

『FAMOUS IN LOVE』(c) Warner Bros. Entertainment Inc.
──そんなキャラクターを演じるにあたって、こだわっている点、心がけている点などはありますか?


海外ドラマに登場する役者さんの体つきは日本人と骨格からして違うので、体の大きさも意識しますね。それから体の動きや表情を意識するのは当然なんですけど、それ以上に、“吹き替えである意味”というのを自分たちで作り出せたらなという思いがあります。だから、全体のキャラクターのバランスを考えたり、僕であればレイナーの心情をそのシーンごとに汲み取ったりして、アフレコに臨ませていただいています。実際に現場に入った第1話の演出では、「感情をもうちょっと出してほしい」「子どもっぽく悪ぶっているような面もこれから出てくるから、そういうところを意識してほしい」というふうに言われて、僕が思っていたよりも少し若め、少し少年の要素をミックスしたような入口になりました。

梶裕貴(レイナー・デボン役)『FAMOUS IN LOVE』(c) Warner Bros. Entertainment Inc.梶裕貴(レイナー・デボン役)『FAMOUS IN LOVE』(c) Warner Bros. Entertainment Inc.
それ以降はうまいことすり合わせができて、アフレコが進むうちにそういった部分も含めて自分の中でいい具合に、難しく意識しすぎない感じで演じられるようになりました。ただ、僕らも台本をいただいて初めて次のエピソードがわかるので、最初はどこまで彼が感情的なのか、誰に対して愛情、憎しみを持っているのか、見えにくかったりして……。

下野
そうだねぇ…。そこは本当にイヤだねぇ(笑)。


でも、観れば観るほど人間味が出てきて(レイナーのことが)好きになるなとは、一視聴者としても思いますね。レイナーに限らず、意外と悪いやつじゃないじゃんと思えるキャラクターがいたり、いい子だと思ったのにそんなことしちゃうんだ、言っちゃうんだというキャラクターがいたり。それが海外ドラマの恋愛モノの面白さなのかなと思います。

下野
僕も、ジェイクとは体格、声質、表情、口調、息遣いなど、色んな部分が違うんだなとすごく感じつつ、そこを汲み取りながらやっています。僕の場合は演出として「ペイジの良き理解者だから、きつい物言いではなく優しく包み込むように」と言われていたんですけど……話が進めば進むほど、違う面が出てきて悪そうな人がいい面を持っていたり、良さそうな人が状況の変化によって悪い面が出てきたりするので本当に激しいなと思います。
ジェイクもペイジと和解したかなと思ったら……みたいなのがあったりするので、その辺は臨機応変に一つずつ状況をしっかり把握していかないとならないなと思っています。

下野紘(ジェイク・ソルト役)『FAMOUS IN LOVE』(c) Warner Bros. Entertainment Inc.下野紘(ジェイク・ソルト役)『FAMOUS IN LOVE』(c) Warner Bros. Entertainment Inc.
──レイナーとジェイクはペイジを巡って恋のライバルとなりますが、お2人がペイジだったらどちらの男性を選びますか?

下野
ペイジだったら(笑)!?


まさかの(笑)。

下野
ペイジかぁ…すっごい正直に言っていいですか? どっちもイヤです。


爆笑

下野
ジョーダン(※レイナーの元親友)かなぁ。いいやつだよね。


ジョーダン、いいやつですよね。…いやぁ、何話の段階かにもよりますね。

下野
そうそう、そうなんだよな。

『FAMOUS IN LOVE』(c) Warner Bros. Entertainment Inc.ペイジ

最初だったら、そりゃジェイクかな。もともとペイジはジェイクに好意をもっているわけですし。(当然、ペイジにとって)レイナーは会ったことない人だし、悪い噂を聞いているわけで。でも、それが第5、6話になってくると、(映画にキャスティングされた)役柄の関係性もありつつレイナーとレッスンや撮影を通して、一緒に時間を過ごすようになるわけです。そこで意外とレイナーに一途な面もあるんだなってわかってきたと思ったら、ジェイクは……。

下野
第1、2話ぐらいに出てくるんですけど、男の子って好きな女の子とか目当ての女の子が別の男と仲良くしてたりすると、めっちゃ嫉妬心を抱くじゃないですか。ジェイクはそれがけっこうあるんだろうなっていう……。


ちょっと女々しい感じ、ってことですか?

下野
そうそう。言い方はあれだけど、そうね、間違ってない(笑)。ジェイクは僕よりも年上なんじゃないかっていう見た目をしてますけど、まだまだ幼いというか。そこで仕事だからっていう割り切りがまだできなかったりする学生なんだろうなっていうふうに思う部分はあります。


……なので、もうちょっと様子を見させてください。

■下野紘「レイナーを演じていても、梶くんのスターオーラがめちゃ出てる」


──このドラマの見どころ、お気に入りのシーンを教えてください。


ハリウッドが舞台だけに華やかでおしゃれですよね。彼らが着ている衣装もそうですし、ドラマ自体の演出やカット割り、音楽もおしゃれだなと思います。内容に関しては人間ドラマのドロドロ加減がすごいですよね。日本にはなかなかない刺激的な表現が魅力的かなと思います。

下野
あと、みんな基本的に自分の感情に正直なのが所々出ていますよね。ドラマの中で映画の出演者たちが宣伝写真を撮るシーンがあるんですよ。そこで女性は女性同士で一悶着あり、男性は男性同士で一悶着ある。カメラマンが目の前にいるのに、みんなそれをむき出しにするんです。コミカルに描いているシーンなのかどうか、個人的にはここ面白いなと思って、意外と好きなシーンですね。「みんなもっとちゃんとして!」って思う(笑)。

『FAMOUS IN LOVE』(c) Warner Bros. Entertainment Inc.
──出来上がった作品を見て、お2人がお互いに感じる魅力とは?


下野さんとは長い付き合いで、お互いのパーソナルな部分も知っているので……ジェイクのセリフを聞くと、なんだか「カッコつけてしゃべってるな」って思っちゃいます(笑)。

下野
そうな、それは思うわ! でも、仕方ない(笑)。俺自身もまだ慣れてないからね(笑)。


下野さんというか、ジェイクがしゃべるとこそばゆい感じがしますね。なんでしょう、甥っ子がデビューしました、みたいな。先輩なんですけど(笑)。ジェイクは最初の段階では本当に優しくていいやつ。だから、それが下野さんのイメージにぴったりだなって思ってました、第7話ぐらいまでは。下野さんはずっといいやつのはずなんですけど……途中から変わったりしないですよね(笑)?

『FAMOUS IN LOVE』(c) Warner Bros. Entertainment Inc.カサンドラ・“キャシー”・パーキンス&ペイジ・タウンセン&ジェイク・ソルト
下野
わかんないよ(笑)。僕の方も梶くんに対しては、レイナーというキャラクターを表現しようとしている部分があるんだろうなと思いつつ、所々に梶くんが見えるなっていうの、ちょっとだけある。改めてこういう話をするのは恥ずかしいですね。でもね、レイナーはやっぱり梶くんのスターオーラがめちゃ出てるなって……。


あ、これちょっと、下野さん、ふざけはじめてますよ! とりあえず言ってるだけなんで、これから先、話になんの中身もなくなります(笑)。

下野
設定的にレイナーって嫌なやつじゃないですか、最初の方は。でも、梶くんが吹き替えするとそれを感じさせない部分があるなぁって。それは本当に思う。

──先ほど梶さんが「“吹き替えである意味”というのを自分たちで作り出せたら」とおっしゃっていましたが、お2人にとっての吹き替え版の魅力を教えてください。


僕が子どものころから観てきた吹き替え版というのは、大先輩方の技術でもともとのニュアンスを汲む以上の味付けというか、小さい子どもが見ても、この人いい人なんだ、悪い人なんだ、面白い人なんだ、かわいそうな人なんだというのが、すごくわかりやすかったり、その味付けがあるからこそ、その役が印象に残ったり、そういう魅力があったように感じます。だから、求められている空気感、お芝居がありつつ、そこに何か日本の役者が日本の方に楽しんでもらうために上乗せして、もともとのものを壊さずに汚さずに、より面白いものとして受け取ってもらえるものにできればと思いますね。

『FAMOUS IN LOVE』(c) Warner Bros. Entertainment Inc.レイナー・デボン&ペイジ・タウンセン
下野
吹き替えをやると、話し方、表情、動き、感情の変化というものが、我々日本人とは違うんだろうなというのはものすごく感じたりはしていて。だからこそ、向こうの原音を聞くという楽しみ方もあると思いますけど、やっぱり吹き替えにすることによって、より日本人に受け入れてもらいやすいというか、受け取ってもらいやすいというか、そういうふうな手助けの一つとなるのが吹替版の魅力だと思いますね。同時に、作品によりますけど、そこに声優の“らしさ”とか、面白さとかを出せるというのも、吹き替え版の魅力なのかなと思います。

■梶裕貴「下野さんはライバルというより…」


──数々のアニメ作品のほか、ラジオ番組などでも共演し、仲が良いと知られるお2人。ですが、今回の『FAMOUS IN LOVE』のように、声優として活動している上で“ライバル”となる瞬間もあると思います。その際、やはりお互いのことは意識しているのですか?


後輩から言うのも難しいんですけど……お互い自分のキャリアや経験値でも、まだまだ地に足がつかなかったり不安なところがあったりした時代は、下野さんに限らず、比較的自分と近い声質だったりする声優さんはどうしても意識してしまっていた部分はありますかね。

下野
そうだね。

梶裕貴/『FAMOUS IN LOVE』インタビュー(c) Warner Bros. Entertainment Inc.梶裕貴

当時は「自分には何もない」と思っていたので、目の前にある役をなんとしてでもやりたいって思っていました。そこから努力して、酸いも甘いも経験した上で今があり、今は「来るべき人のところに役が来るんだ、ご縁なんだ」と思います。経験と時間がそう思わせてくれたような気がします。だから、下野さんはライバルというより僕にとっていい先輩であり、いい友だち。僕からこんなこと言えるのは下野さんぐらいしかいないです。後輩なのに友だちなんて普通は言えないんですけど、それだけの時間を共に過ごしてきているなと思いますし、それを許してくれるというか、そうであるということを本人も思ってくれているなというのがわかっているという感じです。

下野
思ってるよ!


ありがとうございます!

下野
僕も同じです。この『FAMOUS IN LOVE』じゃないですけど、そういう芸能の世界に関わっていて、オーディションというものが存在している以上、そのオーディションで選ばれるのはたった1人しかいないわけです。そういう世界にいれば、「あの人だから仕方ないね」って思える人っていないんじゃないかな。僕自身もいろんな人に嫉妬心を抱いたりする中で、今では自分自身も成長してきて、あくまで自分のところに縁がなかっただけだし、自分がまだまだ足りないんだなと思えるようになった。だからこそ、梶くんに対してもちょっと「ちくしょう、あの役やって羨ましいな」っていう思いもあったけど、それよりかは「ここまでやれるってすげーな」って素直に感心できるようになったりとか、「だったら俺はもっとこういうふうにやってみようかな」って思ったりとかできるようになりました。一緒に番組をやらせてもらったりするときに、僕がワーッてなったときにいろいろ許してくれる人もいるんですけど、中でも特に本当に許してくれるなっていうのが梶くん。すごくありがたいなって。だからこそ僕は自由に羽を伸ばせる瞬間がいっぱいある。そういうふうに色々なことを共有できたりする後輩でもあり友だちでもある。そういう意味でありがたい存在だと思います。

下野紘/『FAMOUS IN LOVE』インタビュー(c) Warner Bros. Entertainment Inc.下野紘

役者として見ると、まさに「下野さんにしかできないな」という仕事をされているので、ライバルというか、「この役は下野さんがやるべきだ」と思ってしまう感じですかね。

──最後に、「アニメ!アニメ!」読者にメッセージをお願いします!


『FAMOUS IN LOVE』、刺激的だと思います! もちろん日本のアニメの良さというのはみなさんお分かりかと思いますが、そこではなかなか描かれる機会のなかった人間の面白さが海外ドラマには詰まっているのかなと思います。このドラマはハリウッドの華々しい芸能界と恋愛にスポットが当たっている作品です。なかなか手の届かない世界ではありますが、だからこそ作品を通してそれを体験できるのが、こういったドラマの魅力だと思いますので、ぜひ自分もペイジ、レイナー、ジェイクと友だちになったような気持ちで、この世界を垣間見ていただければと思います。

下野
我々がアニメでキャラクターを演じているときとは違った雰囲気が垣間見られるんじゃないかなと思います。あと、内容がドロドロしているので、そういう意味では衝撃的な場面が多々あったりするかもしれませんが、そういうところも含めて、自分と重なったりする瞬間、瞬間がある作品ではないかなと思います。誰しもが持っている嫉妬心とか、苦しいなと思いながらも観ていろいろ考えさせられる作品だと思いますので、その辺を観ていただきたいですね。それから、「ここ真剣なシーンのはずなのにコミカルじゃね?」って思わせる場面もあるので、注目して楽しんでいただけたら嬉しいなと思います。

『FAMOUS IN LOVE』(c) Warner Bros. Entertainment Inc.
《米田果織》
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