星雲賞参考候補作が決まる 楽園追放、ベイマックス、キルラキルも

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日本SFファングループ連合会議は、4月18日に第46回星雲賞の参考候補作を明らかにした。星雲賞は前年に発表されたSF作品、その関連作品などを対象に9部門で受賞作品を決定する。
星雲賞は国内で最も歴史の長いSFの賞として知られ、それだけに注目度も高い。そして今年は初の試みとしてニコニコ生放送で発表の様子を中継した。新たな時代の流れも取り入れる。

対象となったのは2014年1月1日から12月31日までに発表されたものである。部門は、日本長編部門、海外長編部門、日本短編部門、海外短編部門、メディア部門、コミック部門、アート部門、ノンフィクション部門、自由部門となる。それぞれに4~10の候補が挙げられている。
今後は、8月末に鳥取県米子市で開催される第54回日本SF大会 米魂の参加者が、このリストをもとに投票を行う。結果は8月29日に米魂にて発表される。

ジャンルが9部門と多岐に渡っていることから、発表された50以上もの参考候補作は多彩だ。アニメファンが注目したいのは映像作品を中心に選考されるメディア部門だろう。
7作のうち国内アニメからは『楽園追放 -Expelled from Paradise-』、『スペース・ダンディ』、『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』、『キルラキル』が挙がる。加えて2014年の大ヒット映画ディズニーの『ベイマックス』と依然アニメーションへの評価が高い。洋画からは『インターステラ』、テレビドラマから『なぞの転校生』がある。
2014年の受賞は『パシフィック・リム』、近年は『モーレツ宇宙海賊』『魔法少女まどか☆マギカ』の受賞もあり、その行方に注目だ。

日本長編部門は、第35回日本SF大賞を受賞したばかりの藤井太洋『オービタル・クラウド』が話題を呼びそうだ。一方で、森岡浩之『突変』、神林長平『だれの息子でもない』、新井素子『未来へ・・・・・・』とベテラン作家の意欲作が並ぶ。アニメ化もされた田中ロミオ『人類は衰退しました』、国際的に評価を高めるファンタジー作家である上橋菜穂子の『鹿の王』もある。
コミック部門は『新世紀エヴァンゲリオン』(貞本義行(漫画)、GAINAX・カラー(原作))、『もやしもん』(石川雅之)、『ああっ女神さまっ』(藤島康介)、『神のみぞ知るセカイ』(若木民喜)、『月光条例』(藤田和日郎)、『謎の彼女X』(植芝理一)。アニメ化作品も数多く挙がった。
一方、島本和彦の自伝的作品『アオイホノオ』は、メディア部門でも、コミック部門でもなく自由部門の作品となっている。こちらも注目したい。

星雲賞
http://www.sf-fan.gr.jp/regaward.html

2015年 第46回星雲賞参考候補作(2014年発表作品)

[日本長編部門]
『オービタル・クラウド』 藤井太洋 早川書房
『突変』 森岡浩之 徳間書店
『だれの息子でもない』 神林長平 講談社
『未来へ・・・・・・』 新井素子 角川春樹事務所
『人類は衰退しました』 田中ロミオ 小学館
『鹿の王』 上橋菜穂子 角川書店

[日本短編部門]
「環刑錮」 酉島伝法 早川書房 〈S-Fマガジン〉2014年4月号
「おやすみラジオ」 高山羽根子 東京創元社 『うどん キツネつきの』(創元日本SF叢書)
「タンポポの宇宙船」 藤崎慎吾 早川書房〈S-Fマガジン〉2014年6月号
「コメット号漂流記」 片瀬二郎 河出書房新社 『サムライ・ポテト』
「サイレンの呪文」 オキシタケヒコ 早川書房〈S-Fマガジン〉2014年10月号
「海の指」 飛浩隆 講談社 コミックサイト「モアイ」

[海外長編部門]
『火星の人』 アンディ・ウィアー/小野田和子 早川書房
『図書室の魔法』 ジョー・ウォルトン/茂木健 東京創元社
『レッドスーツ』 ジョン・スコルジー/内田昌之 早川書房
『旋舞の千年都市』 イアン・マクドナルド/下楠昌哉 東京創元社
『ゲームウォーズ』 アーネスト・クライン/池田真紀子 SBクリエイティブ
『道を視る少年』 オースン・スコット・カード/中原尚哉 早川書房

[海外短編部門]
「否定」 クリストファー・プリースト/古沢嘉通 早川書房 〈S-Fマガジン〉2014年4月号
「スシになろうとした女」 パット・キャディガン/嶋田洋一 早川書房 〈S-Fマガジン〉2014年3月号
「狩人よ、故郷へ帰れ」 リチャード・マッケナ/中村融 東京創元社 『黒い破壊者』 (宇宙生命SF傑作選)
「水」 ラメズ・ナム/中原尚哉 早川書房 〈S-Fマガジン〉2014年11月号
「釘がないので」 メアリ・ロビネット・コワル/原島文世 早川書房 〈S-Fマガジン〉2014年6月号
「鼠年」 スタンリー・チェン(チェン・チュウファン)/中原尚哉 早川書房 〈S-Fマガジン〉2014年5月号
「戦争3.01」 キース・ブルック/鳴庭真人 早川書房 〈S-Fマガジン〉2014年11月号

[メディア部門]
『楽園追放 -Expelled from Paradise-』 監督:水島精二
『スペース・ダンディ』 監督:渡辺信一郎
『インターステラー』 監督:クリストファー・ノーラン
『宇宙戦艦ヤマト2199 星巡る方舟』 原作:西崎義展 総監督・脚本:出渕裕
『ベイマックス』 監督:ドン・ホール、クリス・ウィリアムズ
『キルラキル』 監督:今石洋之
『なぞの転校生』 原作:眉村卓、企画:岩井俊二、監督:長澤雅彦

[コミック部門]
『新世紀エヴァンゲリオン』 貞本義行(漫画)、GAINAX・カラー(原作) 角川書店
『もやしもん』 石川雅之 講談社 
『ああっ女神さまっ』 藤島康介 講談社
『神のみぞ知るセカイ』 若木民喜 小学館
『月光条例』 藤田和日郎 小学館
『謎の彼女X』 植芝理一 講談社

[アート部門]
水玉螢之丞
星野勝之
岩郷重力
爽爽
永野のりこ
鷲尾直広
鈴木康士
シライシユウコ
山田章博
橋本晋

[ノンフィクション部門]
『サンリオSF文庫総解説』 編:牧眞司、大森望 本の雑誌社
『柴野拓美SF評論集』 著:柴野拓美 編:牧眞司 東京創元社
『北の想像力 〈北海道文学〉と〈北海道SF〉をめぐる思索の旅』 編:岡和田晃 寿郎社
『乙女の読書道』 池澤春菜 本の雑誌社
『宇宙戦艦ヤマト2199でわかる天文学』 半田利弘 誠文堂新光社
『あなたは今、この文章を読んでいる』 佐々木敦 慶應義塾大学出版会

[自由部門]
『夏色の想像力』 夏色草原社
世田谷文学館「日本SF展 SFの国」
生頼範義展 THE ILLUSTRATOR 於:みやざきアートセンター
『アオイホノオ』 原作:島本和彦、監督:福田雄一
《animeanime》

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