「屍者の帝国」も劇場アニメ化で2015年公開、Project Itohに第3作目 | アニメ!アニメ!

「屍者の帝国」も劇場アニメ化で2015年公開、Project Itohに第3作目

11月27日(木)に発表された「ノイタミナプロジェクト発表会2015」では「Project Itoh」でさらに『屍者の帝国』も劇場アニメ化されることが発表された。

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SF作家・伊藤計劃と作家・円城塔の共著『屍者の帝国』が、劇場アニメ化されることが明らかになった。11月27日に、東京・お台場のメディアージュで開催された「ノイタミナプロジェクト発表会2015」で発表された。
ノイタミナは、フジテレビが2005年より展開する深夜アニメ作品の総合ブランドで、これまで数々の傑作を世に送り出してきた。2015年からは『劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス』を皮切りに劇場アニメにも力を入れている。

本作に続く企画が、夭逝した作家・伊藤計劃の作品のアニメ化である。企画は「Projec Itoh」と名付けられ、これまでにふたつの長編『虐殺器官』と『ハーモニー』の劇場アニメ化を発表していた。
この監督が今回告知され、さらに伊藤計劃の未完の作品を友人の円城塔が没後完成させた『屍者の帝国』も映像化することになった。これで伊藤計劃の長編全て劇場アニメ化される。

監督は多くのアニメの原画に参加し、『ハル』で劇場監督デビューを果たした牧原亮太郎、制作は『進撃の巨人』『鬼灯の冷徹』のWIT STUDIOが担当する。
また『虐殺器官』『ハーモニー』のビジュアルを担当したredjuiceが、今回の『屍者の帝国』含めた「Project Itoh」のキャラクター原案として参加する。劇場公開は2015年を予定する。

『屍者の帝国』は若くして亡くなってしまった小説家・伊藤計劃さんが遺した30ページの序文を、親交が深い円城塔が遺族に承諾を得て書き継いだ。円城塔は『道化師の蝶』で第146回芥川龍之介賞を受賞、自身の作品で高い評価を受けてきた。その作家が友人のため書いたのが本作だ。
『屍者の帝国』は、第31回日本SF大賞特別賞、そして第44回星雲賞日本長編部門を受賞など高い評価を受けている。また、redjuice書下ろしのイラストカバーバージョンの発売も決定し、近日書店に並ぶ予定だ。
大きな期待が押し寄せるこの計画「Project Itoh」に期待が高まりそうだ。

牧原亮太郎監督
「伊藤計劃先生の作品はいつか映像化するんだろうなと楽しみにしていたファンの一人です。『屍者の帝国』も円城先生が続きを書かれると聞いてから発売を楽しみにしていました。
『屍者の帝国』は伊藤先生的問題設定と円城先生のクールで時に悪戯な文のミックスが魅力的で、お二人の関係性も感じ(妄想し)ながら読ませて頂きました。
今自分の机の周りにはお二人の魂からなる「物語」が物質化し、動画の紙束として山のように積まれています。「霊魂」(anima)を与えて「動かす」(motion)。アニメーションと作品との不思議なリンク、文学から映像と表現を変えて引き継がれていく、その必然を感じながら日々制作に励んでおります」

キャラクター原案・redjuiceさん
「弾丸と言葉のリアリズムで描かれた『虐殺器官』、現代社会の延長とも言える近未来を舞台に繰り広げられる儚い命の物語『ハーモニー』、19世紀を舞台とし、様々なギミックが楽しめる冒険活劇『屍者の帝国』。
3つの全く異なった世界観を持つ作品と同時に向き合うという大役を授かることになりました。より多くの方々の心に届くような、きっかけとしての絵を作れれば良いな、と日々筆を走らせています」

山本幸治チーフプロデューサー
「人は何故生まれてきて、どこへ向かうのか。小説家は物語を遺すことで、どこに至ろうとしたのか。何か求めてやまないその魂が、映像にも宿ってほしい。遺された物語が、人々の心を揺さぶってほしい」

「Project Itoh」公式サイト
http://project-itoh.com/
《animeanime》
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