スタジオジブリ、2014年に新作映画公開 “スタジオの今後はいまのジブリの人が考える” | アニメ!アニメ!

スタジオジブリ、2014年に新作映画公開 “スタジオの今後はいまのジブリの人が考える”

宮崎駿監督自身から、長編アニメ映画からの引退が発表された。そこで誰もが気になるのが、1986年の『天空の城ラピュタ』以来、監督の作品を製作し続けてきたスタジオジブリの行方だ。

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鈴木敏夫プロデューサー、宮崎駿監督、スタジオジブリ星野康二代表取締役社長
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  • スタジオの今後はいまのジブリの人が考えると…
  • 2014年に新作長編アニメが1本あると鈴木敏夫プロデューサー
  • 天空の城ラピュタ(1986)(C) 1986 二馬力・G  公開時の興収は必ずしも大きくなかった
  • となりのトトロ(1988)(C) 1988 二馬力・G  スタジオジブリの作品ではもっともビジネスが大きいとされるが、スタートは小さかった
  • もののけ姫(1997)(C) 1997 二馬力・GND  興行収入193億円の本作の大ヒットはスタジオの転換点となっている
9月6日、宮崎駿監督自身から、長編アニメ映画からの引退が発表された。そこで誰もが気になるのが、1986年の『天空の城ラピュタ』以来、監督の作品を製作し続けてきたスタジオジブリの今後の行方だ。スタジオジブリはもともと、高畑勲監督と宮崎駿監督の作品のために設立したとされているからである。
6日、都内で開催された宮崎駿監督の引退会見で、宮崎監督は高畑勲監督にも、一緒に会見にでないかと誘ったと話した。「『冗談じゃない』と断られた。彼はずっと(アニメを)作り続ける気だ」と宮崎監督は笑いながら話したが、宮崎監督より年上の高畑監督の長編映画は、近年は極めて寡作だ。大きなアニメスタジオを支えるには、十分と言えない。とすれば、スタジオジブリは、今後どこに向かうのか?

これについて6日の会見で、鈴木敏夫プロデューサーが、2014年に新たな長編アニメを劇場公開する予定であることを発表した。作品タイトル、監督は明らかにされなかったが、宮崎駿、高畑勲でないことは確かだ。
2000年代に入りスタジオジブリが、若手の監督登用を積極的に進めている。短期的には新しい世代が、スタジオジブリを当面支えていくことになりそうだ。

しかし、今後のスタジオジブリについて、宮崎駿監督は「いまジブリにいる人達の問題。その人たちが考えること」と話す。また、他の監督の作品に、脚本やアドバイザーといったかたちで関わるつもりもないという。また、『風の谷のナウシカ』の続編といった展開も、明確に否定する。自身の手を離れたかたちで、スタジオジブリが続くことも考えているようだ。
そして、「やっと上の重しがなくなる。いろんな意欲的な希望が鈴木プロデューサーにいくはずだ」とする。新しい世代が、新しいかたちで、スタジオを発展させていくことを期待する様子である。

スタジオジブリの作品は、いまでこそ広く国民に受け入れられている。しかし、1984年の『風の谷ナウシカ』の興収は7億4000万円、スタジオジブリ初の劇場アニメ『天空の城ラピュタ』(1986)は5億8000万円、『となりのトトロ』(1988)は5億9000万円に過ぎない。発表当初はむしろ革新的なアニメ、一部のファンのものだった。それが長い時を経て、広く愛されるようになった。
スタジオジブリが、今後さらに続くとすれば、これまでのスタジオジブリ的なイメージを打ち破った作品の登場かもしれない。80年代にスタジオジブリの作品が世の中に与えた驚きが、別のかたちで起きる、そんな期待もしたい。ポスト宮崎駿のスタジオジブリは、多くの人の関心を集めそうだ。
《animeanime》
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