6月9日から14日までフランスで開催されていたアヌシー国際アニメーションフェスティバルの各賞が、映画祭最終日の14日に発表された。 このうち今年の短編部門で、加藤久仁生氏の『つみきのいえ』がグランプリ(大賞)に相当するクリスタル賞に輝いた。日本国内の作家がクリスタル賞の栄冠を手にしたのは、山村浩二氏の『頭山』以来である。また、加藤氏の『つみきのいえ』は短編部門若手審査員賞も併せて受賞している。 加藤久仁生『つみきのいえ』 (c)ROBOT COMMUNICATION, INC. アヌシー国際アニメーションフェスティバルは1960年より開催されている。カンヌ国際映画祭のアニメーション部門が独立して設立されたもので、世界で最も長い歴史を持つアニメーション映画祭である。 世界4大アニメーション映画祭の1つとしても知られているが、その中でも最も名前が知られている。 今回受賞した加藤氏は、多摩美術大学美術学部グラフィックデザイン学科を卒業した。『踊る大踊る大捜査線』などの映画や数々のCMやPV制作を行うROBOT内の作家集団「ROBOT CAGE」に在籍し、作家性を活かした作品制作を行っている。 一方で、アートアニメーションでも評価が高い。2003年に制作された『或る旅人の日記』もあり、人気作家として知られる。この『或る旅人の日記』も、アヌシー国際アニメーションフェスティバルでノミネートされた経験がある。 『つみきのいえ』は今年の第12回広島国際アニメーションフェスティバルにもノミネートされている。広島でも受賞の有力候補に躍り出るだろう。【真狩祐志】アヌシー国際アニメーションフェスティバル /http://www.annecy.org/当サイトの関連記事/アヌシー映画祭 「墓場鬼太郎」、新海誠最新作など公式出品/アヌシー映画祭 劇場映画部門「エクスマキナ」「ピアノの森」ノミネート
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