2007年 株価はどうなった 苦戦目立ったアニメ関連株 | アニメ!アニメ!

2007年 株価はどうなった 苦戦目立ったアニメ関連株

レビュー そのほか

 2007年は、日本の株式市場全体にとって辛い時期であった。企業業績は全体として好調であったが、年間を通した株価は日経平均で年初の17322円が12月28日終値で15307円となるなど、伸び悩み下落した。
 さらに投資家の資金は、一部上場の大手企業に集中する傾向が強かった。ジャスダック市場や東証マザーズ市場は、それぞれが全体で2割から3割の下落になるなど、さらに下げ幅が大きかった。

 こうした新興企業に対する株式市場の期待低下は、中・小型株とみなされるアニメ関連企業の株価にも影響をした。2007年のアニメ・キャラクター関連企業の株価は市場平均以上に落ち込んだケースが多かった。
 実際に、他業種に較べて業績が落ち込んだ企業が少なからず存在したことも理由にある。また、そうした業績が、同業他社の業績不安を招いたことも、アニメ関連株全体が落ち込んだ理由でもある。

 しかし、映画市場、DVD市場、キャラクター関連市場などでのアニメ関連市場の売上は、必ずしも落ち込んでいない。
 一部企業の業績悪化は市場不振というよりも、2000年以降顕著になってきた業界の過当競争と利益率の低下によるものである。

 アニメ制作企業のうち大手では国内1位の東映アニメーション、3位のトムスエンタテインメントが上場をしている。さらに国内2位のサンライズは、親会社のバンダイナムコを通して株式市場で評価される。
 大手に次ぐクラスでは、IGポート(旧プロダクション I.G)とGDH(ゴンゾ)が上場しており、マッドハウスは親会社インデックス・ホールディングスが上場している。
 アニメ制作会社は上場に向かないとされることが多い。しかし、スタジオジブリを除く大手クラスのアニメ制作会社は、なんらかのかたちで株式市場に関わっている。

 2007年を通じて比較的株価が安定していたのは、東映アニメーション(年間下落率1.4%)だけであった。トムスエンタテインメントは年間を通じて25.6%の下落、GDHが36.8%、IGポートが38%それぞれ下落した。
 会社の売上規模が小さくなるほど下落率が大きくなるのは今年の株式市場全体の傾向であると同時に、市場競争が増すほど大手企業のほうが安心できるといった保守的な心理が働いていると思われる。

 サンライズの親会社バンダイナムコは、2.4%の上昇である。しかし、これはサンライズやアニメDVD・CD部門であるバンダイビジュアルよりも、グループ全体、特にバンダイナムコゲームスなどのゲーム事業の影響とみられる。
 同様にマッドハウスの親会社であるインデックス・ホールディングスの株価下落(年間下落率52.9%)は、海外やモバイル部門の影響である。同社に占めるアニメ事業の割合は大きくない。

 2008年のアニメ関連企業の株価予測をするのは難しい。しかし、2、3年前に株式市場を覆ったアニメを含むコンテンツ関連企業に対する過剰な成長期待は、2007年には完全に消えている。
 さらに多くの企業が損失の多くを出し切っており、また厳しい市場競争を前提に、かなり保守的な業績予想を出すようになっている。こうしたなかでアニメ関連企業の株式は、他の日本株に較べても過少評価されているものが増えているとみられる。2008年には、こうした株は比較的安定した動きになると見られる。

《アニメ制作・製作会社》
■ 東映アニメーション 2430円/2465円(▲1.4%)
■ トムスエンタテインメント 301円/405円(▲25.6%)
■ IGポート(旧プロダクション I.G)78100円/126000円(▲38.0%)
  (プロダクション I.G、ジーベック、マッグガーデン)
■ GDH 55000円/87100円(▲36.8%)
   (ゴンゾ)

■ バンダイビジュアル 270000円/312000円(▲13.4%)
  (エモーション、ランティス)
■ 創通 248000円/26200円(▲5.3%)
■ ブロッコリー 73円/141円(▲48.2%)
■ ウィーヴ 22200円/60200円(▲63.1%)
■ マーベラスエンターテインメント 38500円/46250円(▲16.7%)
   (アートランド)

《アニメ関連事業を持つ主要企業》
■ セガサミー 1393円/3240円(▲57.%)
   (トムスエンタテインメント)
■ バンダイナムコ 1782円/1740円(△2.4%)
   (バンダイビジュアル、サンライズほか)
■ アサツーDK 3130円/3830円(▲18.2%)
  (エイケン、NAS)
■ 角川グループホールディングス 3230円/4190円(▲22.9%)
■ タカラトミー 825円/810円(△1.8%)
   (タツノコプロダクション)
■ テレビ東京 4130円/4880円(▲15.3%)
■ ティー・ワイ・オー 218円/359円(▲39.2%)
   (ゆめ太カンパニー、ハルフィルムメーカー、動画工房ほか)
■ インデックス・ホールディングス 33200円/70500円(▲52.9%)
   (マッドハウス、タカラトミー)
■ ウィズ 138000円/303000円(▲54.5%)
   (プロダクションリード(旧葦プロダクション))

《そのほか関連企業》
■ 東宝 2500円/2180円(△14.6%)
■ 東映 873円/844円(△3.4%)
■ 松竹 819円/913円(▲10.2%)
■ まんだらけ 450000円/508000円(▲11.4%)
■ JDC信託 30500円/27950円(△12.5%)
■ セガトイズ 329円/838円(▲60.7%)
■ サンリオ 1070円/1787円(▲40.1%)
■ セルシス 145000円/185000円(▲21.6%)
2007年12月28日終値/同1月4日始値(年間の騰落率)
()内はアニメ関連のグループ企業

(参考)
日経平均 15307円/17322円(▲11.6%)
日経ジャスダツク平均 1730円/2130円(▲18.7%)
東京マザーズ指数 782.13/1110.78(▲29.5%)
《animeanime》
【注目の記事】[PR]

特集