12月7日から9日までニューヨーク市のジャビット・センターで、日本のアニメとマンガに対象を絞った第1回ニューヨーク・アニメ・フェスティバルが開催された。このNYアニメフェスティバルの入場者数がおよそ15000人に上ったと、米国のアニメーション情報サイトのTOON ZONEが事務局の話として伝えている。NYアニメフェスティバルからの正式な発表は行われていない。 またTOON ZONEは、既に来年の開催についてふれており、来年の開催は9月に変更されるとしている。NYアニメフェスティバルを運営するリード・エグジビジョンは、2月にポップカルチャーの大型コンベンションのニューヨークコミコンも主催するため、2つのイベントの開催時期のバランスを取ることが目的と考えられる。 NYアニメフェスティバルは当初、来場者数を1万人~1万5000人と見込んでいた。今回はその最大予想値になったことで、イベントは大きな成功になった。1万5000人の動員数は、北米のアニメコンベンションではカリフォルニアのアニメエキスポ、ボルチモアのオタコンに次いで3番目の大規模コンベンションとなる。 リード・エグジビジョンは、昨年アニメ・マンガも含めた幅広いポップカルチャーイベントであるニューヨークコミコンを開催し2万人の来場者を集めた。また、開催2回目の今年は4万人の来場者数となり、大きな成功を収めている。今回はそれに次ぐ成功だけに、同社のポップカルチャー系のコンベンション運営に対する評価がさらに高まりそうだ。 また、今回はアニメ・マンガ系のコンベンションとして初めて、本格的にビジネス面に取り組んでいる。ビジネスアワーやビジネスパネルを多数設けたことも目を惹いた。これはNYアニメフェスティバルが、ボランティアやNPOでない営利企業であるリード・エグジビジョンが運営することで実現している さらに今回のコンベンションは、アニメ以外のメディアで報道される機会が多かった。これは、ニューヨークが北米の出版メディアの中心であること、リード・エグビジョンが出版社とコネクションが強いことも理由にある。 リードグループは、情報出版部門で既に出版業界情報のパブリッシャーウィクリーやエンタテイメント業界情報のバラエティ誌を発行している。さらにアニメ番組の売買でも重要な、テレビ番組のトレードショーMIPCOM(フランス)、MIP(イタリア)も運営している。 業界情報誌、番組トレードショー、国際ブックショーに加えて、ポップカルチャーのファンコンベンションが事業のラインナップに加わったことになる。 一方今後の課題もある。ひとつは商業運営のため、通常のファン運営によるコンベンションに較べて、ファンの微妙なニーズに対してややずれを感じる点である。 また今回は大型イベントにしては、日本からのゲストが寂しかったことも気になる。日本からどれだけ大物ゲストを呼べるかはコンベンションの人気を左右するだけに無視出来ない。 特にTOON ZONEの報道どおり来年の開催が9月に移動すれば、7月のアニメエキスポや同じ東海岸で開催される8月のオタコンとの競合も考えられるからなおさらである。 いずれにしても開催が全米最大の都市ニューヨークで、消費者人口も多いことから、来年以降も大型アニメコンベンションとして定着して行きそうだ。TOON ZONE /http://www.toonzone.net//New York Anime Festival Draws 15,000 Attendees第1回ニューヨーク・アニメ・フェスティバル/http://www.nyanimefestival.com/en-us/japanese.cfm
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