ASIAGRAPH フランス人CGクリエイターが語る制作事情 | アニメ!アニメ!

ASIAGRAPH フランス人CGクリエイターが語る制作事情

イベント・レポート

 10月12日から14日まで、CGクリエイターの交流と情報発信を目的としたイベント「ASIAGRAPH2007」が秋葉原UDXにて開催されている。
 この中で「French in Japan」と題したセミナーが開催された。これはプロダクションアイジーの3DCGスタジオであるIGFXのプロデューサー水谷英二さんが企画したセミナーで、世界的にも有名なフランスのCG教育機関「Supinfocom」の卒業生たちを招いて、学校のカリキュラムや、日本とフランスのCGアニメ制作方法の違いなどについてお話を伺った。

 今回登壇したのは「Supinfocom」出身のFlorian Perretさん、Damien Tournaireさん、Bertrand Poulainさん、Eric Le Dieu De Villeさんである。
 Supinfocomは、アメリカのCGの祭典SIGGRAPHの常連でもある名門校で、1学年およそ40人の生徒がいる(校舎は北フランスと南フランスの2校)。2年制と4年制があり、ストーリーボードや3Dレイアウト、シナリオ制作などを学んでいく。
 卒業後、約半数がアメリカやイギリスなどを中心に海外で仕事をするという。今回の講演でDamien,Eric 両氏の卒業制作(5分)の作品が上映されたが、メルヘンチックなものとピクサー風の作品と、幅広い作風と技術の高さを示していた。

 今回登壇した4人は、それぞれ日本のゲームやアニメのファンで、仕事をする場所を日本に求めた。Florian Perretさんは、パリやベルギーのCGプロダクションでインターンや仕事を経験した後、GONZOに最初の外国人CGアニメーターとして採用された人である。
 その後、北京大のCG教育部門で働き、またGONZOで作品制作に携わった。他の3人も日本でFlorian さんと出会い、CGプロダクションで働いている。

 Florianさんはスタジオジブリの作品に、Bertrand さんは日本のビデオゲームに憧れて日本を目指し、ノートPCに作品を入れて様々なプロダクションを訪問したという。その際の日本とフランスの制作体制についての違いを語った。
 フランスでは、ライティングやモーフィングなど、それぞれのパートで分業が徹底しているが、日本ではやる気次第で、何でも経験させてくれるため、ジェネラリストが多く育つという。
 また、フランスはプロダクションも個人的なところがあり、日本のように同業他社に作品の一部のプロセスを任すことはないということが特徴的であるという。このほか、外国人アーティストが働く際には就労ビザが必要で、外国人を多く雇っているスタジオは取得が楽だが、そうでない企業は大変であるという。

 現在、4人は鎌倉にCGプロダクションの"Studio Alphabet"を構えて様々な作品に携わっている。
 鎌倉を選んだのは、都市のプレッシャーから離れているのと、雰囲気がフランスに近いからであるためであるという。今後、日本に来る才能あるフランス人アーティストのための拠点になってほしいと語った。
【日詰明嘉】

ASIAGRAPH 2007 in Tokyo
/http://www.asiagraph.jp/program/borndigital/

ASIAGRAPH2007 「French in Japan」

日時:2007年10月12日(金)、13:00~14:30
会場:UDX CONFERENCE(UDX 6F) Room A
コーディネータ:水谷 英二(プロダクション I.G/IGFXプロデューサー)
講演者:Florian Perret
     :Damien Tournaire
     :Bertrand Poulain
     :Eric Le Dieu De Ville
《animeanime》
【注目の記事】[PR]

特集