渋谷のパルコミュージアムで開催されている『プロダクション I.G展』は、日本での指折りの人気アニメ制作会社であるプロダクション I.Gの現在と過去を知るのに最適な展覧会だろう。さらに、展覧会をよく見ればI.Gの今後すら見えてくるかもしれない。 展覧会場は、全体が2パートに分けられていた。最初のパートでIGが現在最も力を入れている『IGPX』、『BLOOD+』などの作品や今年の夏公開された『「×××HOLiC』などの紹介がされている。 後半パートは、『攻殻機動隊S.A.C.』や『ミニパト』などを中心にこれまでI.Gが手掛けてきた、数多くの作品を様々な資料を用いて紹介している。 前半の見せ場は等身大に再現された『BLOOD+』の翼手のフィギアや原画などの制作資料だろう。『IGPX』のIGマシーンの模型も面白い。 しかし、一押しの最新作品の紹介も面白いのだが、実は一番面白かったのは展覧会の後半パートのこれまでのプロダクション I.Gの手掛けた作品の資料である。主にセル画や原画を中心に展示がされていたが、こうした資料は目にする機会は少ない。また、展示された作品の中には、この作品もI.Gなのかというものが多く素直な驚きと伴に見ることが出来た。 例えば、隠れた名作として国内外で人気の高い『僕の地球を守って』などは、一般的なI.Gの魅力とは別の側面が現れているのでないだろうか。こうした作品の延長線上に本年公開された『ツバサ・クロニクル鳥カゴの国の姫君』や『「×××HOLiC』もあると考えることが出来るだろう。 I.GというとハードなSFが題材でシリアスなテーマの作品と思い浮かべがちだが、元々IGには多彩な作品を生み出す下地があったことが伝わってくる。こうしてみると、現在I.Gが行なおうとしているより幅の広いビジネス展開が、単にビジネス上のものだけでなくクリエイティブ面での展開を伴った発展と判るだろう。/プロダクション I.G展 /プロダクション I.G
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