迷走するLAのアニメ美術館

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 米国ロサンゼルスの日刊紙L.A Daily Newsの12月1日の記事『Animation museum still alive(アニメーション美術館はいまだ健在)』よるとロサンゼル市とアニメ関係者とで間で新しいアニメーション美術館の建設を巡りつばぜり合いが続いているという。アニメーション美術館は市の再開発委員会からロサンゼル市バーバンクにあるスペースと建物を与えられているが、改築などの費用に1800万ドル(約18億3000万円)がかかるとされている。関係者はこの必要な資金の確保のため6ヶ月間の期間を与えられ募金を呼びかけた。しかし、市の開発担当者は現時点で、募金は必要金額に達していないと述べている。一方、 アニメ関係者は募金期間の延長による目標額の達成に自信を見せている。市長は夢ばかりのプランで募金期間の延長には否定的だとこの記事は伝えている。
 調べてみるとアニメーションの本場といえるロサンゼルスにアニメーションに特化した美術館はないだけでなく、米国全体でも包括的にアニメーションを扱った美術館は存在しない。それだけに、実現すれば非常に意義のある美術館になるであろう。  また、商業アニメーションの発祥の地ハリウッドに相応しい施設でもある。しかし、大規模なテーマパークは存在し得ても、こうした地道な施設にはあまり脚光が当らないのはどこの国も同じようだ。

 アニメーション美術館は世界的にはほとんど例がなく、調べた限りでは2003年に韓国の春川市に設立されたアニメーション博物館が世界で唯一の総合的なアニメーション美術館である。この美術館は敷地3万6千坪に地上二階、地下一階の建物で アニメーションに関する資料の収集、保管、展示、研究を行っている。所蔵品は1万点を越えアニメーションの歴史、技術、世界のアニメーションの展示を行っているという。
 一方、日本ではスタジオジブリの作品を展示するジブリ美術館やバンダイのキャラクターを扱うバンダイミュージアムなどの例があるが、やはり総合的なアニメ美術館は存在しない。公立の美術館は、東京都現代美術館が館長をスタジオジブリと関係の深い徳間書店から招いている関係もあり、アニメやコミック関連の美術展に積極的に取り組んでいる。東京都写真美術館は、映像芸術全般を広く研究対象として扱っているため、しばしば、アニメーションに関連した質の高い展覧会、上映会、講演会を行っている。
 また、アニメーション研究や交流に積極的に取り組んでいる団体アニドウを中心にアニメーション・ミュウジアムの設立に向けて運動している。こちらも、ロサンゼルスのアニメ美術館と同様もっと脚光を浴びて欲しい取り組みである。

/アニメ美術館(韓国語)  
/ジブリ美術館 
/バンダイミュージアム公式サイト 
/アニドウ 
/アニメミュージアム準備室 
《animeanime》

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