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第1話 伝説の少女

夕城美朱（ゆうきみあか）と本郷唯（ほんごうゆい）は中学三年生。ある日、二人は図書館で四神天地書（しじんてんちしょ）という一冊の古い書物を見つけた。。その本を手にしたとたん、突如美朱と唯は紅い光に包まれたかと思うと、本の中へと吸い込まれ、異世界へと迷い込んでしまう。そこで２人は暴漢に襲われ‥⁉

第2話 朱雀の巫女

美朱は唯が元の世界へ戻ったことを知らず、再び暴漢に騙され襲われそうになってしまう。しかし再び鬼宿に助けられる。美朱は鬼宿に唯を探すための協力を求めるが、お金を持っていない美朱に対して、鬼宿は協力する気を見せない。

第3話 朱雀の七星

朱雀の巫女となった美朱は、元の世界に戻りたいという願望が夢に現れるようなる。美朱を心配した鬼宿は、朱雀の力を使えば元の世界に帰る方法が見つかるかもしれないと提案する。帰還の手掛かりを見つけた美朱は、四神天地書を頼りに朱雀七星士を探し始める。鬼宿と星宿（ほとほり）が自ら七星士と名乗り出たため、残るは五人の七星士を探さなければならない。

第4話 すれちがう想い

七星士の柳宿（ぬりこ）と親しくなろうとする美朱の努力は空回りしていた。柳宿には全く関心を示されなかったが、美朱はある日、柳宿がひとりで悩んでいるのを見かける。話を聞くと、柳宿は母からもらった大切な耳飾りを散歩中に池のそばで落としてしまったと告げる。美朱は夜の池で耳飾りを探す決意をし、探しているうちにうっかり池に落ちてしまう。

第5話 とまどう鼓動

美朱は鬼宿に自分の気持ちを伝え、その心を理解しようとしたが、鬼宿はその想いに応えなかった。これが引き金となり、異世界での生活に疲れ果てた美朱は体調を崩し、熱に倒れてしまう。高熱でうなされながら母や兄を呼ぶ美朱の様子を見た星宿は、彼女を元の世界へ戻す決意を固める。

第6話 命果てても

美朱が森の中で迷い込んだ世界には、鏡の中に映ったもう一人の自分が存在していた。実はその影は、美朱を鏡の中に閉じ込め、自分が美朱に成り替わろうとしていた。見た目は完全に同じでも、性格が正反対の影に一行は戸惑うものの、その違和感にはすぐに気付く。

第7話 帰りたい…

美朱と七星士が互いを想い命を賭けたそのとき、彼らの前に太一君（たいいつくん）が現れた。実は、美朱の影が現れたのは太一君による試練であり、彼らがいる場所は大極山（だいきょくざん）だったのだ。

第8話 逢いたい…

太一君と朱雀七星士の力で元の世界に戻った美朱。しかし、そこには必死に自分を呼び戻してくれた唯の姿が見当たらない。家に戻った美朱は、本の世界での全ての出来事を兄の奎介（けいすけ）に話した。

第9話 見えざる敵

鬼宿との再会を喜ぶ暇もなく、美朱は何者かに連れ去られてしまう。美朱を誘拐した人物は、彼女が倶東国（くとうこく）に狙われていると警告を残し、そのまま姿を消した。一方、その場に残された柳宿と村人たちは、村人たちが美朱を狙った矢によって命を落とす事態に見舞われる。

第10話 囚われの少女

美朱は、倶東国が青龍の巫女を捜しているという噂を耳にする。青龍の巫女にされてしまう前に唯を救うため、美朱は一人で倶東国へ向かう決意をする。この行動は、朱雀の巫女である自分が鬼宿に迷惑をかけることを避けるためのものであった。

第11話 青龍の巫女

唯との再会を喜ぶ暇もなく、美朱が朱雀の巫女であることが発覚してしまう。美朱と唯は急いでその場から逃げ出し、一時的に宮殿内の一室に隠れることに成功する。そこには、美朱を追って宮殿に到着した鬼宿も再び現れる。

第12話 あなたしかいない

青龍の巫女になる決意を固めた唯を残し、美朱と鬼宿は井宿によって大極山へと連れ戻される。傷が回復した美朱は、唯が自分に対して抱く憎しみの理由がわからずに悩む。現実世界に戻っていた三ヶ月の間に、唯に何が起こったのかを探ることに決める。

第13話 愛するがゆえ

朱雀の巫女としての新たな決意を固めた美朱は、鬼宿への気持ちを抑えようとする。しかし、鬼宿の深い想いを知った美朱は、次第にその気持ちに応えようとするようになる。一方、倶東国は紅南国への進軍を始める。

第14話 砦の狼

太一君から受け取った鏡を頼りに七星士を探す美朱たちは、「山」という文字を手掛かりに厲閣山（れいかくざん）へ向かう。しかし、彼らは突然の襲撃を受け、山賊に捕らえられてしまう。その中に朱雀七星士がいる可能性があるかもしれない……。

第15話 蘇りの都

美朱たちは、朱雀七星士の一人である翼宿がすでに亡くなっていることを知る。朱雀七星士の誰かが欠けてしまうと、朱雀が現れることはないという事実に直面する。

第16話 哀しき戦い

美朱は疾很鬼の病に苦しむ。少華（しょうか）は美朱を助けるためには彼女を一度殺し、自らの力で生き返らせる必要があると告げられる。美朱は旅を続けるためにも、自ら殺してくれと星宿に頼む。

第17話 めぐり逢いの音

美朱たちは七星士を探し続ける中で、再び鬼宿の故郷に戻ることになった。軫宿（みつかけ）の力によって鬼宿の父の病気も回復し、鬼宿の家族と共に一時的な休息を取る美朱たち。

第18話 恋慕の罠

張宿（ちりこ）を見つけたことで、朱雀の七星士がすべて揃い、いよいよ朱雀を召喚できるようになった美朱。鬼宿と四神天地書を取り戻すため、倶東国に向かう準備を整え、井宿の術を使って鬼宿との再会を約束する。

第19話 ひきさかれる愛

鬼宿との再会の場に現れたのは、心宿と倶東国の兵を従えた唯だった。井宿と翼宿はなんとか逃がしたものの、美朱は唯の命令で捕らえられ、かつての親友の変わり様に驚きと戸惑いを隠せなかった。

第20話 とどかぬ願い

傷つき、心も疲れ果てた美朱は、鬼宿を信じて約束の場所へと向かった。しかし、彼女を待っていたのは、美朱が知っている鬼宿とは別人のようだった。鬼宿は美朱に残した手紙を引き裂き、彼女を殺そうと迫ってきた。

第21話 君を護るために

美朱たちは井宿の術により紅南国へと戻る。軫宿の力で体の傷は回復したが、心の傷は癒されず、鬼宿への深い想いが美朱を苦しめ続けた。周囲に心配をかけまいと強がりながらも、鬼宿への気持ちを断ち切れずにいた美朱は、自らを見失い、激しく流れる川に飛び込んでしまった。

第22話 二度と離れない

心宿の術に操られ、刺客となった鬼宿が再び美朱の命を狙い、紅南国に現れる。美朱を守るため、星宿は鬼宿と対峙する決意を固めた。状況がこのまま続けば、どちらかが必ず命を落としてしまう……。

第23話 謀略の予兆

朱雀七星士が揃い、朱雀の四神天地書も取り戻した美朱たちは、いよいよ宮廷で朱雀召喚の儀式の準備を始める。しかし、唯や鬼宿との出来事を考える中、美朱はまだ星宿の想いに返事をしていないことに気づく。儀式を行う前に、美朱は星宿のもとを訪ねる決意をする。

第24話 炎の決

宮廷の朱雀廟で、ついに朱雀召喚の儀式が始まった。美朱が祝詞を唱えながら四神天地書を炎の中に投げ入れるが、何も起こらず、朱雀が現れる気配もない。その時、朱雀廟に張宿の笛の音が響き渡り、その不気味な音色に美朱たちは頭を抱えることとなる。

第25話 「愛されて、悲しくて…」

亢宿から美朱たちを救ったのは、本物の朱雀七星士である張宿だった。亢宿の妨害によって朱雀召喚の儀は失敗し、美朱たちは四神天地書も失ってしまったため、朱雀を呼び出すことができなくなってしまった。自らを責める美朱に対し、太一君は北甲国へ旅立つように告げる。そこにある玄武の国の神座宝を手に入れれば、再び朱雀を召喚できると言うのだ。

第26話 星見祭りの夜

北甲国への出発を前に、美朱は柳宿と翼宿に誘われて星見祭りに出かける。わずかな休息を楽しむ三人だが、美朱は亢宿への贈り物として花を届けるため、ひとりで彼が消えた川へ向かう。

第27話 誓いの墓標

北甲国への出発が間近に迫る中、星宿は鬼宿に家族を都へ呼ぶよう勧める。鬼宿は喜びの中で家族の元へ向かうが、そこで待っていたのはあまりにも悲しい出来事だった。

第28話 第一節　総集編～古昔之途

朱雀の巫女としての運命を背負う美朱と青龍の巫女としての宿命を担う唯。二人の心は次第にすれ違い、やがて対立する運命に導かれていく。一方、美朱と鬼宿は互いに深く惹かれていくが、その先にはどんな過酷な運命が待ち受けているのか

第29話 動きだした謎

神座宝を手に入れるために北甲国へ向かう美朱たち。そんな彼女たちを、兄・奎介は本の向こうから見守っていた。だが、二つの世界が一瞬つながったことで、奎介は四神天地書に対して疑念を抱き始める。

第30話 戦いの閃光

青龍七星士・房宿（そい）の術によって、美朱たちの船が雷に襲われてしまった。船から転落した美朱、鬼宿、柳宿は波に翻弄されながらも、岩穴に避難することができた。激しい雨と雷の中、三人はそこで救助を待つことにした。

第31話 不安の渦

美朱たちは仲間と合流した後、房宿の攻撃を受けるが、星宿の神剣によって房宿を撃退することに成功した。ついに北甲国に到着した一行は、神座宝の手掛かりを求めて特烏蘭（とうらん）へと向かう。

第32話 朱雀の宿星に殉じて

美朱と柳宿は青龍七星士・尾宿（あしたれ）に襲われたが、柳宿の機転によって尾宿をなんとか撃退することができた。一方、特烏蘭の街角で偶然再会した鬼宿は、唯に説得を試みるが、すでに後戻りはできないと心宿に神座宝の所在を伝えるのだった。

第33話 柳宿、永遠の別離

柳宿は神座宝を探し独り黒山へ向かっていたが、再び尾宿が襲ってきた。尾宿は狼のように動きが速く、柳宿は苦戦を強いられる。そしてついに体を鋭い爪で貫かれ、深い傷を負ってしまう。、ボロボロになりながらも、仲間のため、美朱のためにも尾宿を絞め殺す。

第34話 氷の防人

柳宿の死を無駄にしないために、美朱は神座宝が隠されている山の扉を開ける。すると、200年前に亡くなったはずの玄武七星士・斗宿と虚宿が、残留思念となって神座宝を守っている姿が現れる。

第35話 奈落の蜃気楼

美朱は斗宿と虚宿によって氷に閉じ込められてしまったが、柳宿の腕輪と朱雀の力を借りて、ついに神座宝を手に入れることができた。しかし、喜びもつかの間、突然現れた狼によって神座宝を奪われてしまう。

第36話 踏みにじられた愛

美朱の前に現れた太一君は、実は青龍七星士・氏宿（とも）が作り出した幻影だった。罠にかかった美朱は、心宿の強い気によって意識を失ってしまう。その頃、西廊国（さいろうこく）に向かっていたはずの鬼宿は、何か不安を感じ取り、一人で美朱を追いかけることに決める。

第37話 幻惑のぬくもり

心宿に裏切られたことに深く傷ついた美朱は、鬼宿の優しさにも応えることができなくなってしまった。鬼宿のそばにいることができないと感じ、夜の闇の中で一人奔走する美朱は、ついには崖から転落してしまう。

第38話 心の夜明け

荒野を彷徨っていた美朱を救ったのは、亡くなった青龍七星士・亢宿にそっくりな少年・懐可（かいか）だった。懐可の手厚い介抱によって、美朱は徐々に回復し始めるものの、心に刻まれた傷は決して癒えることはなかった。

第39話 妖しき幻想

氏宿の幻術によって罠にかけられた鬼宿は、美朱への深い想いの力で一度は幻術を打破することができた。しかし、再び氏宿の手に捕らえられてしまう。

第40話 偽りの恋

すべてが完璧に思える世界で幸福な日々を送る美朱は、青野という少年に恋をしていた。しかし、その青野が実は氏宿の分身であることが判明する。美朱は四神天地書の中での記憶を全て失い、普通の生活を送ることになっていた。

第41話 復活の陽光

氏宿の幻覚を打破した美朱は、角宿に襲われる危機に直面する。その困難な状況に駆けつけたのは、崖から落ちたと思われていた鬼宿と、氏宿の幻覚に囚われていた七星士たちだった。再会の喜びを分かち合う一方で、氏宿から受けた傷が深刻であり、一行は鬼宿の元師匠である奎宿の家に身を寄せることに決めた。

第42話 越えられぬ壁

巫女と七星士が結ばれることはない……。二人の愛が決して報われることが無いと知った鬼宿は美朱に辛くあたる。しかし鬼宿の言葉を信じることのできない美朱は、日が沈むと同時にその塔の上で唇を重ねあった男女は何があっても離れる事はないと言う伝説の塔へと鬼宿を誘うのだった。

第43話 決別の来同

青龍七星士・箕宿（みぼし）によって声を奪われ、投獄された美朱は、そこで白虎七星士の一人、婁宿（たたら）と出会う。婁宿から白虎の神座宝を受け取った美朱は、巫女と七星士の運命について語られることになる。朱雀は、自分の願いをかなえてはくれないのだ……。

第44話 刹那の攻防

命を賭けて倒したはずの箕宿は、実は死んではいなかった。魂だけの存在となった箕宿は、今度は張宿の体を乗っ取ってしまったのだ。体が張宿のものなので、七星士たちは反撃することができない。絶望的な状況に見舞われたその時、かすかに残っていた張宿の意識が、美朱たちの呼びかけに応えてくれた。

第45話 分岐の光

美朱の願いも虚しく、唯は青龍召喚の儀式を遂行してしまう。光の中に現れた青龍星君と交わることで、唯は三度だけその神通力を使えるようになる。心宿の勧めに従って、彼女は最初の願いを叶えることにした。

第46話 虚実の少年

唯の二つ目の願いによって、美朱と鬼宿は再び引き裂かれたかのように思われた。しかし、鬼宿は美朱への深い想いから、本の世界から脱出して美朱と共に戻ってきた。見知らぬ世界に戸惑う鬼宿は、置いてきた仲間たちの安全を心配し、美朱と一緒に本の世界へ再び戻ろうと決意するが……。

第47話 鎮魂の空

現実の世界で、美朱と鬼宿は普通のカップルのような穏やかな時間を過ごしていた。それは美朱が長い間夢見ていたものだった。しかし、鬼宿は本の中の存在であり、いずれは本の世界に戻らなければならない。奎介にその現実を突きつけられても、美朱は必死に否定し続けた。

第48話 この命賭けても

七星士としての力を失いながらも、美朱を守るために角宿と戦う鬼宿。しかし、力の差は明らかで、窮地に追い込まれた鬼宿を救ったのは、本の世界で角宿に命を奪われた幼い兄弟たちだった。彼らの強い想いが具現化し、鬼宿を救う力となった。

第49話 華燭の典

軫宿や星宿が命を落とし、朱雀を召喚できなかったことを悔いる美朱は、自らを責める。そんな美朱に、哲也は奎介と共に巫女の本当の意味を伝える。次に青龍に願った結果、唯は青龍に呑み込まれてしまう。美朱は再び唯を説得する決意を固める。一方、鬼宿もまた自らの決意を新たにする。本の中の存在である自分と、現実の世界で生きる美朱との間に立つ彼の決断とは。

第50話 贖罪の瞬間

現実の世界に現れた心宿と対峙する鬼宿。美朱の世界を守るために戦う鬼宿だが、力の差はあまりにも大きい。崩壊していく街の中、美朱は気を失った唯を見つける。唯は心宿の結界に囚われていたのだ。美朱は唯を救おうとするが、そこに心宿が現れて阻まれてしまう。

第51話 託された希望

奎介の呼びかけを受けて、現実世界に現れた井宿と翼宿。心宿と戦う覚悟で挑もうとしたその時、傷だらけで気を失っていたはずの美朱が、朱雀召喚の祝詞を唱え始める。これは、唯が最後の願いで朱雀を呼び出す力を美朱に託したためであった。

第52話 いとおしい人のために

戦いで命を落とした七星士たちが再び美朱のもとに集まった。かつて倒れたと思われた鬼宿も、美朱の呼びかけによって再び力を取り戻す。ついに最終決戦が始まろうとしていた。七星士たちの力と想いを背負い戦う鬼宿であったが、依然として心宿の力は圧倒的で、打つ手が見当たらない状態が続いた。