「デジモン ラスエボ」『02』キャストが20年越しに明かす裏話、“成長した子どもたち”と向き合った過程【インタビュー】 | アニメ!アニメ!

「デジモン ラスエボ」『02』キャストが20年越しに明かす裏話、“成長した子どもたち”と向き合った過程【インタビュー】

2月21日から公開となる『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』。本作には『デジモンアドベンチャー02』のデジモンも登場する。
今回は『02』のデジモンを演じた野田順子、高橋直純、遠近孝一、浦和めぐみにインタビューを行った。

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「デジモン ラスエボ」『02』キャストが20年越しに明かす裏話、“成長した子どもたち”と向き合った過程【インタビュー】
  • 「デジモン ラスエボ」『02』キャストが20年越しに明かす裏話、“成長した子どもたち”と向き合った過程【インタビュー】
  • 『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』本ポスター(C)本郷あきよし・東映アニメーション
  • 遠近孝一(ホークモン役)
  • 浦和めぐみ(アルマジモン役)
  • 遠近孝一(ホークモン役)高橋直純(ワームモン役)
  • 遠近孝一(ホークモン役)
  • 高橋直純(ワームモン役)
  • 野田順子(ブイモン役)浦和めぐみ(アルマジモン役)
2月21日(金)に全国公開を迎えた『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』。『デジモンアドベンチャー』でおなじみのアグモンたちだけでなく、『デジモンアドベンチャー02』のブイモン、ワームモン、ホークモン、アルマジモンの登場もファンには嬉しいポイントだ。

『02』のデジモンを演じるのは、TVアニメ放送当時と同じく野田順子(ブイモン役)、高橋直純(ワームモン役)、遠近孝一(ホークモン役)、浦和めぐみ(アルマジモン役)。

デジモンたちは、成長した子どもたちとどう向き合ったのだろうか。新たなパートナーとアフレコに挑むまでの過程や、『02』放送当時の裏話などをうかがった。
[取材=ハシビロコ、江崎大/文=ハシビロコ/撮影=小原聡太]

『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』本ポスター(C)本郷あきよし・東映アニメーション
『デジモンアドベンチャー LAST EVOLUTION 絆』(C)本郷あきよし・東映アニメーション

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>「デジモン ラスエボ」『02』新キャスト陣が語る、“絆”を深めるまでの冒険 片山福十郎×朝井彩加×山谷祥生

■「やっと『02』の出番が来た!」


――本作への出演が決まったときの心境はいかがでしたか?

野田:「やっと『02』の出番が来た!」と嬉しく思いました。『02』は初代の『デジモンアドベンチャー』(以下、『無印』)との関わりも深いのに、その後のシリーズに参加できないもどかしさが常にあったんです。

高橋君と一緒に「DIGIMON ADVENTURE FES.2015 前夜祭」に出演した後、『デジモンアドベンチャー tri.』が続いていたのに私たちには出番がなくて。ちょっと寂しかったです(笑)。

高橋:「ワームモンの出番ないんだ……」と。だから本作でまたワームモンを演じられると聞いたときは、とても嬉しかったです。
ワームモンは自分の一部と言えるくらい思い入れのあるキャラクターで、部屋に今でもワームモンのぬいぐるみを飾っています。

遠近:『02』放送からかなり時間が経っていたので、「デジモンキャストが変わらなくてよかった」と、率直に思いました(笑)。リメイク版でキャストが変更になることは珍しくないので、続投できてよかったです。

遠近孝一(ホークモン役)
ホークモン役・遠近孝一
ただ、監督たちはTVアニメ当時のデジモンの声をイメージしてキャストを決めたと思うので、どう演じていたか思い出す作業はしました。
再集結したデジモンキャストからも「ちょっと違うんじゃない?」と言われたらまずいですし。

――当時のことを思い出すために、『02』を見返しましたか?

遠近:とくに見返してはいません。

野田:さすがです(笑)。私は見返す派でした。

遠近:僕の中で『02』はアフレコそのものがアドベンチャーな作品だったので、演技に関してもさまざまな挑戦をしていました。だから「当時こんなことをしたな」と覚えている部分も多かったです。

――浦和さんは『02』ではアルマジモンだけでなくパートナーの伊織も演じていました。作品への思い入れも人一倍あったのではないでしょうか?

浦和めぐみ(アルマジモン役)
アルマジモン役・浦和めぐみ
浦和:私にとって『02』はすごく大事な、宝物のような作品なんです。
『02』が出てくるということは、もう一度宝箱から出して触られてしまう。嫌というわけではないのですが、「大丈夫かな」と不安のような気持ちは少なからずありました。

野田:伊織役のキャストは山谷君になりましたから(笑)。

浦和:そう(笑)。だから本作に関しても「今回は伊織役が変わるので、新キャストのオーディションがあります」と早めに伝えていただきました。
聞いた瞬間は、子どもを嫁に取られたような気持ちだったんです(笑)。「私の大事な伊織君が誰かに取られちゃう!」と複雑な心境でした。

■成長したパートナーがここにいた


――伊織役の山谷祥生さんの演技を聞いたとき、気持ちに変化はありましたか?

浦和:本作では、アフレコよりも前に読み合わせの場を設けていただきました。
そのときはまだ「私の伊織君をほかの人が演じている……」と考えてしまいましたが、本番までに山谷君が伊織のことをとても研究してくれて。アフレコ現場で、その努力がすぐに伝わってきました。

私の演技をものまねするのではなく、伊織自身を理解しようとがんばってくれたんです。だからこそ「おっきくなった伊織がここにいた」と、素直に思えました。

――大輔、京、賢もキャストが一新しています。新パートナーと初めて会ったときはいかがでしたか?

野田順子(ブイモン役)浦和めぐみ(アルマジモン役)
左からブイモン役・野田順子、アルマジモン役・浦和めぐみ
野田:読み合わせのときに、新しい子どもたちを演じるキャストと初めて顔を合わせました。
そのあと浦和さんの提案で『02』メンバーで飲み会をして、話しているうちに違和感や不安のようなものはなくなったと思います。もちろんキャストはみんな大人なのでお酒を飲みながら語り合いました(笑)。

遠近:僕は最初から違和感はなくて、新しい人たちがどれくらい『02』デジモンになじんでくれるかな、と考えていました。
新キャスト自身が一番緊張していたはずなので、「『02』の世界に飛び込んで来い!」と伝えようと思って(笑)。そのための飲み会でした。

高橋:飲み会で新キャストのみんなが打ち解けてくれたので、僕らもとても楽しかったです。おかげで「この現場はうまくいきそうな気がする」と思えました。

――成長したパートナーの絵や演技を目にしたとき、みなさんの中にあったイメージとぴったり当てはまりましたか?

野田:成長して声変わりをしても、中身は変わらないでいてくれて安心しました。
親みたいな言い方になってしまいますが、うちの大輔に関してはおバカなので、「ああ、大人になっても変わらないんだなあ」と。一生懸命取り組んでいるがゆえの空回り具合があってよかったです(笑)。

高橋:賢ちゃんは、もともとスポーツも勉強もなんでもできる子でしたが、大人になるとさらに磨きがかかりました。
賢ちゃんを演じる(ランズベリー・)アーサー君を見たときは、親戚の子に久しぶりに会ったときのような気持ち。「おっきくなったねえ。でもかっこいいまんまだ!……好き」と思いました(笑)。

遠近孝一(ホークモン役)高橋直純(ワームモン役)
左からホークモン役・遠藤孝一、ワームモン役・高橋直純
遠近:京役の朝井さんを含め、新キャストは今が旬の声優さんたちなので、お芝居も新しいんです。共演していてすごく新鮮で、「ああ、新しい京さんだ。こんなに成長したんだ」と現場でもリアルに感じることができました。

僕らは変わらずデジモン目線で演じていますけど、パートナーは成長して大人になろうとしている。声優間世代ギャップがあってむしろよかったと思います。

浦和:自分のパートナーだけではなく、ほかのパートナーの声も含めて「オーディションで選ばれるってこういうことなんだな」と実感しました。
全員が最初からズバッと役にハマるわけではないのですが、研究や練習を重ねるにつれてちゃんとキャラクター本人に見えてくる。オーディションで選考したスタッフを讃えたいと思うほど、すばらしいキャスティングです。


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《ハシビロコ》
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